特許庁、新システム開発を中断…朝日新聞1月25日9面より

55億円ムダ?  原因は設計不備

特許庁は24日、2006年から始めた新たな情報システムの開発を中断することを決めた。これまでに55億円の予算を投じたが、別のシステムを考える。枝野幸男経済産業相は「大変申し訳なく思う」と謝った。

新システムは特許の出願や登録に使い、中国の特許情報を調べられ、国際化への対応もねらっていた。開発の遅れで、特許を申請する利用者は、機能の低い古いシステムを使い続けることになる。

特許庁は中国の情報検索などができる最低限のシステムに絞り、別の方式で開発する。
新システムの開発期間は06年12月から14年1月。設計を東芝ソリューションと、開発管理をアクセンチュアと契約した。

開発の遅れは、主に設計の不備が原因。特許庁は検証委員会を設け対応を考えてきたが、委員会は23日、中断を求める報告書をまとめた。業者が今までに作ってきた設計情報は、特許庁の別のシステム開発に生かしていくという。

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