小沢公判「うその報告書」徹底解明を
編集委員 村山治
検察でまた、「不都合な真実」が発覚した。民主党元代表・小沢一郎被告の元秘書を取り調べた東京地検特捜部検事が、うその捜査報告書を作成した疑惑のことだ。
…中略。
この検事は小沢氏の公判で「逮捕・勾留中のやりとりと記憶が混同した」と弁明した。
一方、小沢氏の弁護団は、検察審査会の2回目の議決書に、報告書のうそ部分と同じ趣旨の表現があるとして「小沢氏の起訴議決は無効」と公訴棄却を求めた。
起訴に至る過程で検察は2度、小沢氏を不起訴にした。にもかかわらず、審査会にはうその報告書を出し、不起訴の根拠とした証拠の一部提出せずに、市民の議決を恣意的にコントロールした疑いがあるとして、市民団体が検事らを偽計業務妨害などの容疑で告発し東京地検が受理した。
…中略。
仮に、検察がこの検事を不起訴にすれば、告発した市民団体は検察審査会に審査を申し立てるだろう。小沢氏を刑事被告人にした審査会が、今度は検事を被告人にするかもしれない。