習近平氏訪米 新たな米中関係へ注文…日経新聞2月19日13面より
中国の次期最高指導者に内定している習近平国家副主席が米国を訪問、14日にオバマ米大統領、ハイテン副大統領らと会談した。米紙ワシントン・ポスト社説(16日付)は、オバマ大統領らが会談で中国の人権問題を十分に取り上げなかったと批判した。
中国で獄中にあるノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏や、最近、長期の懲役刑に処せられた4人の活動家などに言及しなかった点を問題にした。「米国の対中政策は政治改革の必要に焦点をあてるべきだ」と強調、そうしなければ、中国は近隣諸国に対して安定的あるいは平和的な国になりにくいと指摘した。
「米中関係にとって信教の自由などの問題が、為替相場や世界貿易機関(WTO)に関する問題と同様に重要であると北京と次の指導者に対してはっきりさせる」ことも求めた。
国家主席に就任し、オバマ大統領が再選された場合、今回の会談の雰囲気が両国関係の基調となるだろうと会談の意義を指摘した。両氏は今後の米中関係の基盤を固めることを目指したが、「それを実現するには双方がお互いに自制し、しかも米国は警戒を怠らないという難しい努力が必要だ。またその基盤は容易に崩れてしまうかもしれない」と分析した。
中国の政府系英字紙チャイナ・ディリー社説(13日付)は、米首脳との会談の前に習副主席の訪米を論評した。「よりよき中国・米国関係のために」との見出しを掲げたこの社説は、「中米関係の深化を阻んでいる2つの問題」として米国の台湾への武器輸出とアジア太平洋地域での米国による「中国封じ込め」を挙げた。
両国間にはこのほか米国によるハイテク製品の対中輸出規制などの問題があると指摘したが、人権問題をめぐる認識の違いには言及しなかった。(電子版などを参考にしました)
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