《ニューズウィークが最低50万部は購読されて居なければ、まともな国家にはならない≫シリーズ。②

ニューズウィークが最低50万部は購読されて居なければ、まともな国家にはならない。シリーズ。ニューズウィーク2.22号から。

I Have A Dream

偽ザッカーバーグから利用者の皆様へ

手紙 個人情報の扱いで規制当局と和解したフェイスブックの本音を
創業者でCEOの彼に成り代わってつづってみればー
ダニエル・ライオンズ(テクノロジー担当)

自分の個人情報をどこまで他人とシェアするかは、利用者自身が決めること。フェイスブックは、そのための技術を提供する。これが私どもの一貫した信念です。だからこそ、利用者からたびたび苦情を寄せられ、消費者をだましていると政府から告発された私どもは、当局との和解に応じました。

いろいろと無意味な新しい決まりを受け入れましたが、私どもにそんなものを守るつもりはありませんし、守ったとしても何の役にも立たないでしょう。

実を言えば私どもは、皆さんのプライバシーを守ることには何の関心もありません。あると信じている皆さんは、私どもの想定外の愚か者です。もちろん私どもは最初から、皆さんが相当の愚か者だと想定していましたが。

考えてもみてください。私どもの事業が成り立つのは、ひたすら皆さんの行動を追い掛け回し、その情報を広告主に売っているからです。この事実に、まさかお気付きでないとか?

皆さんは私どもの顧客ではありません。私どもの売る商品です。私どもが皆さんを守ると言うのは、養鶏業者が「ニワトリに快適な暮らしをさせる」と約束するようなもの。所詮は口先だけ、本気ではありません。

私どもは今後も一貫して皆さんの情報を集め続けます。これは慈善事業ではありません。金儲けのためのビジネスです。私どもが稼げば稼ぐほど、私どもの株主は喜びます。ですから、情報集めはやめられません。

プライバシーはクソです なのに人間はその変化に対応できず 保護に値すると
言い続けているのです

ご承知のとおり、私どもは過去に何度も悪質な行為で告発され、そのたびに最初は容疑を否認し、後に認め、もう二度とやらないと更生を誓い、でもすぐにもっと悪質な行為を繰り返してきました。

それでも皆さんは私どもを見捨てない。フェイスブックに苦情は言っても、やめるつもりはない。なぜか。本当は自分のプライバシーの侵害など、気にしていないからでしょう。強引な勧誘も引き止め工作も、私どもはしていません。皆さんは自主的に使い続けているのです。もう進歩は止められない フェイスブックに限った問題ではありません。同じことは、グーグルやアップル、アマゾンについても言えます。マイクロソフトやヤフーについてもです。

そもそもインターネット上のビジネスは、皆さんがサービスを利用するに当たり、現金の代わりに自分の個人情報で支払うという斬新なビジネスモデルによって成り立っています。

気に入らない?・ならばどうぞ、インターネットの世界から身を引いてください。

政府に苦情を持ち込みますか? でも、プライバシーにこだわるひと握りの奇人変人がいくら声を大にして叫んでも、この新しい産業の力強い歩みを止めることはできないでしょう。

進歩に逆らえないことは規制当局も知っています。だから形ばかりのおとがめで、私どもを放免したのです。罰金はなし、既に集めた個人情報の破棄も求められませんでした。

求められたのは、これから個人情報の扱い方を変える場合には利用者に選択権を与えることと、向こう20年間は誰か中立的な監査役を置き、私どもの行動を評価させることだけです。

もはや真実は明らかです。プライバシーはクソです。大昔に死んだ概念です。なのに人間の脳は、この急激な変化に対応できずにいるようです。だから皆さんは嘘を承知でプライバシーの存在を信じ、保護に値すると言い続けています。

でも、皆さんには徐々に慣れていただくしかありません。そのために私どもは今後も当局に協力し、捜査を受け入れ、ささやかな形ばかりの勝利をプレゼントしていく所存です。

面倒な話ですが、間もなく手に入るはずの巨大な報酬を思えばこれくらいの手間は微々たるもの。何しろ株式の新規公開で、私どもの時価総額はざっと1000億ドルに達する予定です。

すべては全世界で8億人を超すフェイスブック利用者の皆さんのおかげ。

皆さんが個人情報を(場合によってはそれと知らずに)シェアさせてくださるからこそ、私どもは巨万の富を手にできる。ありがとう。-皆さんに神の祝福を。

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