良し、今日は、もう一度、法隆寺に行こう、と思った日…。

芥川が、京都を再々々発見し、思う所あって、この数年、京都行を為している事は、読者の方は御存知の通り。

この間、新大阪駅のプラットホームで何度聴いた事だろうか。「本日は…で人身事故が有った影響で、運行が…」

つい先日、2月20日もそうだった。この日は朝から快晴マークが着いていた日だったから、先ず、真っ先に、原広司さんの傑作、空中庭園に向かった。

2月18日に撮影した時には、大阪港及び大阪湾方面は、曇っていたというか、暗くしか撮れなかったので、これを撮り直しに行かなければ、本来は世界的な港である、大阪港に対して申し訳がない、そう言う思いがあったからである。

望み通りの素晴らしい写真が撮れた…咲洲の大阪港、淀川河口から大阪湾、これらの実に美しかった事。

右対岸に見える神戸の市街がまた良かった。

良し、今日は、もう一度、法隆寺に行こう…芥川にしか分からない、或る感覚が法隆寺とシンクロしていたのである。

梅田シティから急ぎ足で大阪駅に着いた…梅田シティに向かう前にアナウンスメントがあったのは「本日は天王寺で人身事故があり、環状線が運行停止しています…」

案内所に向かい「大和路快速は運行していますか」と尋ねたら、「12時14分発が定時運行です」と言うので、「それは丁度良い、良かった」とホームに向かったら、べたべたの運行遅れで、何が何やら分からない。

取り敢えず、到着した大和路快速の車両に入ったら「誠に申し訳ありませんが、本日、当電車は、京橋で停止させて頂きます…」

これはアカンと、車両を出て、急遽、京都に向かったのだった。

日本の自殺者が毎年3.5万人超と成っている事は、芥川が、一昨年7月16日に、ネットに忽然と登場した頃に、既に書いていた事なのだが。

芥川は、今、彼等の事が、本当に実感として分かるのである。

丁度、足を骨折する様な大怪我をした時に、突然、街中に、骨折したりして歩いている人達が多い事に気が着き、実感として、その不自由さやetc.、大変さがわかる様に。

彼等の中には、様々な悪に遭遇して、老後の資金として蓄えていた財産を、ごっそり騙し取られた人達が居るのだろうなと思うのである。

検察特捜部が、収賄罪等でアクションを起こす時の目安は3,000万円であったと、以前に週刊朝日で読んだ事があるのだが。

3,000万円以上のお金を詐取する様な連中は、無期懲役にすべきだと芥川は思う。

一度、斯様な大罪を働いた者は、元々が悪人なのであって、何度も繰り返すのである。

ましてや、人を殺めた様な者は、死刑にすべきなのである。これについて、死刑は…等と言うのは似非モラリストであることを自ら証明しているに等しいのだ。最近、芥川は、とみに、そう思うのだ。

例外は、必殺士置人の様に、単に人を騙しているだけではなく、それは、本当は、人を殺している…悪事を働いた者たちを、世の中から取り除いた様な者達…晴らされぬ恨みを、世の為、人の為に晴らして上げる様な人達だけは罪に問わない。

そんな世の中が必要なのだと芥川は真剣に思うのである。

何故かって?この世に棲息する2割の悪に遭遇して、芥川の様な目に遭ったら、決して荒唐無稽な事を言っているのではないと分かるはず。

一生かけて築き上げたお金は取り返せない、返ってこない、その苦しみや怒り、無念の大きさは、世間の人は分からない、恨みは晴れない、騙し取った悪人達は、のうのうとしている…そうした無念と怒り、或いは、老後を快適に送るはずだった術がなくなった甚大な怒り、その怒りと無念で心身を痛め、或る者は、晴らせぬ恨みを抱えて死んで行くのである。

アフリカの大草原では、常に種族の維持のために、数が淘汰されているように。

人間世界で、出来が悪いと云うのは、頭の良し悪しの事や身体的能力の事では決してないのは言うまでも無い事。

大半が、醜つけき野郎どもで、犬畜生にも劣る極悪非道な者達、これは淘汰すべきであると芥川は思う。

何故かって?…人を騙したりするような悪が元に戻る事がないことは、世界中で実証されている事だからだ。

このような悪人達は、何度でも繰り返すのである。…人を傷つける事が、どれほどの罪で有るかを知る感受性が最初から欠如しているのである。

この様な者たちは社会に出すべきではなく、永久に監獄に収容して置くべきなのである。

それこそが本当の収容所のあるべき姿だろう、と、芥川は思う。