われわれが世界標準を奪取できることはもう無い。…佐々木俊尚(ジャーナリスト)

ふしぎなキリスト教 橋爪大三郎・大渾真幸〈著)…4/8、朝日新聞書評欄から。
(講談社現代新書・882円・13刷23万5千部)

書評者は、標題の佐々木俊尚(ジャーナリスト)。 文中黒字化と*以降は私。

…前略。

だが戦後の高度成長では日本のものづくりが世界市場を席巻し、日本の生んだVHSやCDといった規格が世界標準へと達した。

しかし昨今はすっかり失速し、ガラパゴスという流行語が陰鬱に日本を覆っている。

普遍の獲得は一炊の夢だったのだ。
われわれが世界標準を奪取できることはもう無い。

…後略。

*トロン革命を潰した、或る経営者の罪は、とてつもなく深いものであることを、この評者は、いみじくも伝えている。
彼が、ビルゲイツの先兵になり、日本の官僚たちを降参させることが出来たのは何故か。
本来、例えば、日本人が…米国で、米国が開発した世界標準に成り得る重要な発明を自国の小・中学校で使うPCに使う事を決定した事を…覆す為の行動を起こす等という事は、考えられることではない。
何故、日本では、そんな事がまかり通ったのか。
相手が米国であった事と、戦後、おためごかしのモラリズムで生きてきた言論人達や政治屋達の罪だろう。
最近になって、ようやく、中国の実態については報道がなされる様になって来たが、韓国社会については、その実態報道がなされたことは読んだ記憶が無い。
先般のニューズウィーク誌を除いて。
無論、彼が、そういう似非モラリズムの罠に落ちていた日本の官僚たちの弱点を、とことん見抜いていて、執拗に攻め続け、そうしてトロン革命を潰す事に成功した事は推測に難くないが。

 

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