前々章、続き。
そういう事実も知らず、この経営者が、その見返りとして得たのであろう、巨額の富を目当てに、馳せ参じた、政治屋たちのお粗末さは、目を覆うばかりのものなのだ。
或いは、ネット上に於いて、この人物を礼賛している様な人間達が、山ほどいるというのも、本当に、酷い話なのである。
競争社会だ、国家間の経済戦争なのだ、都市間競争の時代なのだ、等と、言い募りながら、その競争の大本に於いて、自国に致命的な大損失を与えた様な人間を称賛する等とは、正気の沙汰では無く、私達の国が、如何に無知性、無哲学の国である事かを公言しているに等しい事なのである。