清水は、元々、坂上田村麻呂の私寺であり、有力な後援者や檀家を持たないのに、
清水も、35回超の訪問となっている。京都の神社仏閣は、ある回数を超えたら、フリーパスとしてくれないものだろうか。神社仏閣という性質からすれば、それが当然だと芥川は思うのだが。
さて、昨日、清水を訪れたのは、先日、新聞で、京都新聞記者を定年退職した方が、前任者に請われて、清水の学芸部員として働いている最中に癌を患うも、清水の縁起についての本を書き上げた、という記事を読んだからである。
分けても、清水は、元々、坂上田村麻呂の私寺であり、有力な後援者や檀家を持たないのに、数度の焼失後の建替え等が、キチンと行われ、今日の隆盛をみているのは何故か、という眼目について、
芥川が、或る時から考えていた事…清水を訪れ、最後に差しかかった頃に在る、北天の碑に気付かれた方は多いと思う。
芥川は、この碑を最初に観た時に、実に深い感慨を持ったのである。何よりも、坂上田村麻呂が、敵将であった彼らの大将としての器に感じて、朝廷に救命を申し出たが叶わず、処刑された二人を、悼んだ。
その故事に倣い平安遷都1,200年を記念して建立された。
この精神が、清水寺の真髄であるなと合点したのである。
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