江副さんのインタビュー記事…。

前週の週刊朝日は、戦後の金字塔であるとお伝えしたなかで、アップしていなかった、江副さんのインタビュー記事です。

 

多くの政治家や官僚にリクルートコスモス社の未公開株がバラまかれ、「濡れ手で粟」の利益を与えたとされるリクルート事件。この政官財を巻き込む大スキャンダルの主人公として、東京地検特捜部に逮捕され、有罪判決を受けたリクルート創業者・江副浩正氏が、特捜部の取り調べの実態を生々しく証言した。

 

大阪地検特捜部の主任検事が証拠の改ざんをしていたというニュースに、私は驚きを感じませんでした。

むしろ、十分にあり得る話だと思います。私も今から21年前、関連会社リクルートコスモス社の未公開株をNTT幹部や複数の政治家に譲渡したことが賄賂にあたるとされ、贈賄などの疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

 

それまでの人生で、自分か被疑者になるとは考えたこともありませんでした。

 

しかし、実際に被疑者となり、取り調べを受けて実感したのは、特捜部は昔の軍隊か憲兵のようなピラミッド型の組織であるということでした。

 

取り調べで、私の担当だった検事らは、譲渡した未公開株は賄賂だったのではないか、ということを繰り返しただし、それに沿った調書を取ろうとしていました。

 

しかし、リクルートは当時、主要には就職や住宅に関連する情報誌出版事業をしていて、役所から許認可を受けなければならない事業は行っておらず、政治家や役人に働きかける必要はなかったのです。

 

文部省の審議会委員になるためだったのだろう、とも言われましたが、当時、私は社業で多忙を極めていて、審議会の委員になりたくありませんでした。実際に、文部省の担当者に一度お断りしています。その後も「欠席してもいいから引き受けてもらえないか」と頼まれたもので、検事もそのことを承知しているのに、私は無理に取られた調書を有罪にする根拠とされました。

 

…ではなぜあのように多くの政治家に未公開株を渡したり、献金をしたりしたのか…

 

株については、日頃から友人関係にある力のある政治家を応援するつもりで売買したものが、差し上げたもの、とされました。献金についても、選挙や議員立法など、良い仕事をしようと思うと政治にはお金がかかるので、良い政治家を応援するために自分は良いことをしているのだ、と信じていました。


しかし、一般人の感覚からすると、「見返りを期待しない政治献金はない」と受け取られる。そのことに気がついたのは、裁判が始まってからでした。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください