熊たちの「往生要集」
今年は、日本の多くの地方で…ナラの木が、寄生虫であるナントカカミキリ虫にやられてドングリ…僕は「ダーウィンが来た」で、どんぐりが、熊が冬眠に入る前の重要な食べ物だと知った…が大不作。
実に、熊も可哀想なのである…多数の人間が観ている事などお構いなしに、あの巨体で、あんな細い木に登り、柿を食べつくしていた映像を観た方は多いと思う。
僕は、あの時、何をみても「可愛い」を連発する…この20年の、日本の若い女性は。犬や猫等に対してのみ、可愛いと言わずに、あの熊の顔こそ可愛いと言うべきだ等と、どうでもいことを思った(笑)
あの顔は、大新聞の論説員や、NHKのニュース編成者 民放の経営者や番組編成者たちより、ずっと良い顔をしていたと、芥川は思う…わたしは、あなたたちを傷つける気は全くありませんよ、ただお腹がペコペコなの、食べたいの、というあの顔は、無実の者を犯罪者に仕立て上げたりしている彼らの顔とは、月とスッポンの、可愛い顔だったのだ。
海辺に現れて人を襲ったというのには、本当に驚いたが…芥川の故郷も海辺だったから(僕の故郷は後背部は、遥かな平野だから熊に会う事も、見ることも一生無い訳だが)…あれは、腹をすかして鮭でも食べるしかないと思って海まで来たクマが、そこに居た釣り人を、自分の餌場を邪魔する者と思ったのだろうな。
けれども、本当に可愛い顔をしていたのである…なるほどな、ライオンや虎等の肉食獣とは違い、まるで人間と同様に、どんぐりや鮭を主要な食物とする熊の顔は可愛かったのである…基本的には草食獣なのだと実感した次第。
僕が感心したのは、田舎の人たちが、決して、撃ち殺すことのみを考えて居ず、出来るだけ、山に帰そうとしていたこと。
それでも殺された熊たちについて、弊社専務は言った…熊たちこそ天国に行くべきだろう…人間ですら…熊たちの「往生要集」だろう。と