今朝の日経新聞一面から。

ホテルのロビーに入ると、目に飛び込むのは仙台藩・伊達家の家紋を施した釣り鐘。スイートルームには茶室や漆塗りの浴槽かある。宮城県・蔵王国定公園内にひっそりとたたずむ温泉宿「竹泉荘」。1室2人利用で6万6000円からというこの高級旅館のターゲットは、中国などアジアの富裕層だ。

 

仕掛け人は香港系 

 

仕掛け人は香港系のオズペルトインターナショナル。景気低迷によるスキー客の減少などで破綻した施設を買い取り、取得から改装まで30億円強を投じて刷新。4月に開業した。海外でも人気が高い日本の温泉と、最寄りの仙台空港がプライベートジェットの発着が容易なことに目をつけた。上海からの所要時間は5時間程度という。

  

「テーマは。ジャパニーズモダン。日本の文化に対するアジアの富裕層の評価は高い」とオズペルト関係者は話す。同社の働き掛けもあって、年末には香港航空会社ドラゴン航空による香港-仙台便の就航も期間限定で始まる。

  

「最近は10件再生案件があれば、8件は中国などアジア資本が落札していく」。国内系再生ファンドの代表は嘆く。ホテル、不動産、金型、部品など国内M&A(合併・買収)市場をアジア勢が席巻している。単に資金力にモノをいわせて日本企業を争奪しているわけではない。中国企業であれば自国の13億人の市場に販路を広げる前提で買収額をはじく。破綻企業であっても、彼らにとっては磨けば光る原石。国内市場を前提にする日本企業では[提示する金額でかなわない](再生ファンドの代表)。…以下略。

 

「企業 強さの条件」特集最終回より。

 

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