世界のドキュメンタリーシリーズ ビートルズ解散40年「サイドマン」2009年、制作・ドイツ。
芥川殿、実はのぉ、わしも一緒に観ておったのじゃよ。当然お主には見えていなかった訳じゃが。うむ。わしは泣けたぞ。うむ。お主は全ての素晴らしさ、この主人公であるクラウス・ブアマン、ジョン・レノン、リンゴ・スター、ポール、ジョージ、カーリー・サイモン、ミック・ジャガー、これら20世紀の綺羅星たちと、このドキュメンタリーフィルムを撮ったカメラマンの映像の素晴らしさ。御意。芥川殿の写真と同じじゃったぞ。かたじけない。おまけに始まりから程なくして流れたジョージ・ハリスンの曲は、お主が行きつけだった北新地の店で、ピアノ伴奏で歌った最初の曲♪while My Guiter Gently Weeps♪じゃったしのぉ。うむ。わしは、お主のストレスがまるで雪が溶けるようにみるみる消えて行っているのが手に取るように分かっていたぞ。たしかに、その通りじゃった。芥川殿、お主は気が付くべくもなかった訳じゃが、わしはのぉ。号泣しておったのじゃ。現代とはなんという素晴らしい時代なのじゃろうかと思ってな。わしらの時代が不憫でならなかったのじゃ。古代からの伝統のように権謀術策に明け暮れて自分の子供や兄弟、妻を殺し、周りのすべてが敵のような中での殺しあいの日々。こんな素晴らしいとしか言いようがない人たちが生きていた、生きている今と、わしらの時代の気が遠くなるような違いにわしはわしの人生でも一度もなかったほどの号泣を抑えられなかったよ。分かるぞ、家康殿。

およそ誰も知らない南禅寺界隈の庭。12月30日。今の所有者はウォールマートの会長らしい。
庭のためにも良かった、と、芥川は心から思った。それで撮った一枚。様々な変遷が遭って一時期は荒れ果てていたのだが、
今は、京都でも最高といってもよい万両や、山茶花が素晴らしい色で咲いていた。
植物だって大事にされて=愛されて、すくすく真っ直ぐに
育つのだから。