田舎、田んぼの畦道、川、海育ちの芥川、15の春(笑)

以下は、昨日、妹が届けてくれた、辛うじて残された芥川の少年時代。…中学校の新聞に掲載されたものである。…別に、切った張ったの毎日の代わりに、中学生の言葉責めにしようと思っている訳ではありませんので悪しからず。

自分が生まれた家まで失わされた芥川が、…この紙面が擦り切れて失くなったとしても、そこに在った言葉だけは、PCと共に、永遠に残る…そんな気持ちなのだとでも、ご了承ください。

 

「春のいぶき」

川のせせらぎ
 岸べの草のゆらぎ
  そばの白い花

ぼくの
 ほっぺたを
  くすぐる
       そよ風
 
向こうの
 すみれの
  花が
   ほほえんでいる

その回りに
 飛びかう
  ちょうちょの
  群れが

こっちへ来いと
 手招きで
  呼んでいる
     そっちへ
    

    歩きだす僕

あたり二面の
 いろんな木々が
  新しい命をふきだしている

雪どけの
 土の中からも
  ちょこなんと顔を出している
 
    小さな芽

流れの上を
 スイスイと
  ぼくの後を
   追っかけてくる
    アメンボー

    どこもかしこも

春の
 においで
  いっぱいだ
  
ぼくは
 両手をあげて
   大きく
    いきを吸った。
 

©15歳の芥川賢治。(笑)

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