ブリュッセル カミカゼの波紋…2011年2月18日(金)朝日新聞9面

ベルギーで定着している日本語は、案外多い。「ツナミ」は一般名詞として使われるし、「ハラキリ」「ヤクザ」なども報道で見かける。「カミカゼ」は、自爆テロの言い換えでよく出てくる。生きて帰ることはない特攻隊を指す言葉が、戦後60年以上たった欧州で生きているのは皮肉だが、それが言葉なのだろう。

 

これに、在ベルギー日本大使館が異論を唱えた。昨年12月のスウェーデンの自爆テロの記事で「カミカゼ」を使ったベルギー仏語紙に対し、「カミカゼは戦闘員が敵の戦闘目標を攻撃したもの。一般市民をねらう自爆テロとは全く違う」と書簡で申し入れをした。同紙記者はコラムでいきさつを紹介し「日本人の心情を害していたとは。使い方に気を付けなけれぱ」と応じた。しかし 「宣戦布告なしの日本の真珠湾攻撃は、今日で言うテロ行為ではなかったか」と厳しかった。

…以下略。

 

伊田香奈子特派員の記事。

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