朝、出がけに、大江健三郎たいじんの「洪水はわが魂に及び」が…

目に入った…芥川が、買った記憶はないので、随分、前に、親友が忘れていったものに違いないな、と思いながら、始まりを読んでみた…

人類が月から火星をうかがう時代の超音速時間感覚には、遥かな昔に思われるが、アメリカの核避難所ブームにみちびかれて、その規格品を生産・販売しようとする日本人業者がいた。見本の核避難所が、武蔵野台地の西端に作られた。…以下略。

良いじゃない(笑)…大江たいじんはこんなに書き出しも上手だったかな(笑)等と、不遜なことを思いながら、さーっと読んで行ったら、たまたま、リアルすぎる位の性的な場面が出て来た…おお!たいじんは、こんなことまで書いてたんだ(笑)

本の裏に、武田泰淳と、柴田翔の、解説=賛辞が在った。

これを読んで…最初の書き出しからだが(笑)…芥川は、大江健三郎たいじん~高橋和己たいじん~芥川賢治という、戦後日本が生んだ、思索者の系譜に間違いがなかった事を確信したのだった(笑)。…家康殿も、「朝から全開じゃのぉ」、と笑っておったが。


3月5日、枳穀邸にて。

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