現場を立ち去るまでの約6時間、あらゆる作業が全面ストップし、ただ見ているしかなかったのです」(東
「菅首相が現地に着いたのが午前7時10分すぎ。それから1時間近く視察しましたが、これが余計だった。菅首相が突然、思いついたように現地入りを言いだした12日未明から、現場を立ち去るまでの約6時間、あらゆる作業が全面ストップし、ただ見ているしかなかったのです」(東電関係者)
時系列で整理しよう。12日午前零時半、1号機の格納容器内の圧力が、設計上の最大圧力(4気圧)を2気圧上回る6気圧に上昇した。さらに午前4時には、8気圧ほどに上がった可能性が出てきた。本来、すぐにでも格納容器内の気圧を下げるために「ベント弁」を開けて蒸気を放出するなどの対応が必要な状況だったが、蒸気は放射性物質を含むため、菅首相が去るまで、何もできなかったというのだ。その代わり政府は午前5時44分、避難対象区域を3キロから10キロに拡大した。
…週刊朝日今週号より。