言うまでもなく、そこに、タレントなぞは一人も登場しない…。
つまり、日本の、或いは世界の、商業主義に毒された…視聴率なるものに…魂すら掠め盗られた…民放テレビが流す映像は…ニュースであれ、ワイドショーの類であれ、
政治家が到着した場面や、政治家が話しかけている場面。
「クローズアップ現代」は、そうではないのだ…官邸や、日本一の高給をもらって、立派な官舎に、ただ同然の家賃で暮し、飛行機や新幹線の無料パスをもらい、何からかにまで、結構な暮らしをしている人たちの思惑なんぞは、全く、追いかけもしない。
そこに居る人たち、そこに押し込められている人たち、そこに避難している人たちの、今の問題や、今後、当然生じてくる彼らの、心を含めた、様々な問題…地域の産業復興の問題…「下品」テレビを見続けていた頭では、何にも知るよしもない事々…例えば、此処が、どれだけ優秀な部品産業の拠点となっていたか…その復興の為には、どうすれば良いのか、其処に在る問題とは何か…それを克服するためには、どうしたら良いのか。
そういう、ジャーナリズムとしては、当然なことを、「クローズアップ現代」、は、連日、報道しているのである。
言うまでもなく、其処に、タレントなぞは一人も登場しない。登場するのは、国谷裕子さんと、それぞれの問題に於いて、自分の人生をかけて研究し続けてきている、本物の専門家の人たち。
国谷さんと専門家が映る時間よりも、そこに在る問題…現場の状況…現場だけではなく、その分野で競合する世界の現場も…を映している=報道している時間の方が、圧倒的に長い事は、言うまでもなく。