英国でも「これは人類の危機」 被災者支援で広がる善意の輪…サンデー毎日から。

英国で東日本大震災の被災者への支援活動が広かっている。英政府は災害発生直後、医療支援隊や救助犬を含む1征旧人近い救援チームを派遣。「Save The Children(セ-
ブ・ザ・チルドレン)」などのNGO(非政府組織)も、[いち早く被災地入りして日本砂救援活動を助けた。

このほか、多くの英国のNGOが「日本災害基金」を立ち上げて募金を呼びかけているのをはじめ、英国在住の日本人社会の間でも支援活動が広かっている。
留学生による募金活動や日本人音楽家によるチャリティー・コンサートなどが次々に開催されて、草の根レベルで共感と支援の輪が広かっている。
 
学校も例外ではない。ロンドン郊外・ウィンブルドンの私立小学校、ウィリントン・スクールでは3月18日、日本人祖校生の保護者を中心に、お菓子や日本食の売り上げを
募金に回す「緊急チャリティー・セール」が行われた。セールは大盛況で、関心と共感の高さが示された。同校の受付には募金箱も置かれ、セールと合わせてこれまでに約1500ポンド(約22万5000円)が集まった。募金はロンドンで日英の文化交流を進める「ジャパン・ソサエティ」の災害基金に送られる。
 
震災と原発事故に対する英国人の関心は最大級である。世界有数の経済大国であり、地震など自然災害への事前準備をきちんと整えていた日本で、これほどの災難が起きた
ことに対するショックが広がっている。自然の底力の恐ろしさ、いざという時の原発の危うさ、もろさが露呈されたため、英国社会はこの災害を人類全体の危機として受け止めている。
 
一方で、悲しみに耐えて、早くも復興に向けた意思を口にしている被災者たちの勇気と精神力は、英国社会に大きな感動を与えている。
支援活動は今後も長期的に続く見込みだ。(阿部菜穂子)

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