前章の続き。

今回の視察は、東京電力福島第1原子力発電所の状況がなお予断を許さず、政治空白を生む懸念もある中で強行された。震災発生翌日の3月12日にも福島第1原発に視察に行き、事故対応の遅れにつながったと指摘されているにもかかわらず、「現場主義」を標榜(ひょうぼう)する首相は周囲の制止を振り切ったと聞く。

 そこまでしながら米崎小での滞在時間はわずか20分間。現場の被災者に復旧・復興を約束することもなく、自己満足のパフォーマンスに終始するとはあきれるしかない。

 もっとも首相の不謹慎さは今に始まったことではない。平成16年10月に愛媛、高知両県で台風が甚大な被害をもたらし、直後に新潟県中越地震が発生、10万人以上の避難者を出した。この際、首相は自らのホームページにこう記した。

 「あい続く天災をストップさせるには、昔なら元号でも変えるところだが、今必要なのは政権交代ではないか」

 まるで政権交代すれば天災は起きないかのような無責任な言葉ではないか。そして当の本人が、被災地の復旧・復興に向け、自民党をはじめとする野党に全面協力を求めているのだから笑えない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110404/plc11040421040017-n2.htmから。

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