荻原 博子さん(経済ジャーナリスト)を、アゲイン。

荻原 博子さん(経済ジャーナリスト)を、アゲイン。

日本の再起をかけて東北地方に、防災とクリーンエネルギーの世界的なモデル都市をつくりましょう。
こんな夢と希望のある構想のためなら、私はあえて禁じ手とされる「国債の日銀引き受け」で、財源を確保するよう提案します。
 

国債増発の規模は70兆~80兆円。これを日本銀行が直接買い入れます。政府は約70兆円の米国債を持っているので、それを担保に資金を得る。米国政府の了解をもらったうえで。
 

国債の日銀引き受けは財徴池5条で禁止されています。莫大な戦費をまかなうため、日銀にやたらと国債を引き受けさせた歴史があるからで、戦後、この方法は封印されました。
 

でも、財政法5条には但し書きがあります。「特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない」と

今回の災害は数百年に一度ともいえる未曽有のもの。十分に「特別の事由」じゃないですか
 

財源確保の手段に「増税」を主張する人もいますが、景気後退のさなかに、そんなことをすれば、消費者や中小企業経営者の心理はもっと冷え込む。

いまでさえ税の滞納額は大きいのです。税率を上げても、税収が増えるとは思えない。 

予算の組み替えなども合わせて10兆~20兆円をひねり出したところで、住宅や道路、橋などをバラバラに、山のようにつくって終わり、ということになりかねません

みんなが日本の再起を夢見るには、世界に誇れる新都構想と、国内外の投資資金を動かす「呼び水」となる財政出動が必要です 

東北には最新技術を駆使し、大災害が来てもビクともしない街や港湾、空港をつくりましょう

東海、東南海、南海地震に見舞われそうな地域に拠点を持つ企業が新都に投資し、機能の多くを移すでしょう

 

原発に頼らず、太陽光、風力といったあらゆるクリーンエネルギーの開発に力を注ぐ街にもできる

技術革新が進み、雇用も増え、海外にノウハウを売れますよね

日本の産業を育てる役目を終えた経済産業省が「復興省」に衣替えし、東北に移って音頭をとるべきです
 

1923年の関東大震災後、世界恐慌に巻き込まれた日本を蔵相だった高橋是清か救った。国債の日銀引き受けをやりました。

ただ是清か暗殺され、軍部がこの方法を多用した歴史を考えると、「禁じ手は一度だけ」といった歯止めの法律をつくっておく必要があります
 

経済収縮の連鎖を断ち切る大胆さで「日本復興」の意気込みを世界に示そうではありませんか

このままじり貧にしておく方がよほど、円の急落とインフレを招き、ひいては日銀、日本の通貨への信頼性を揺らがせるリスクが高いと思います

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