ポストにいつまでも固執するような人には、国の大事は任せられない。…今朝の朝日新聞13面から。

-復旧・復興が始まる中で、政治の世界では、政策を進めるために民主党と自民党との大連立を求める声が出ています。
  
「限定的な課題を解決するために大連立を組むのは結構なことだと思います。ただその時、菅さんはおのれをむなしくして『正念場内閣』を作らないといけない。極端にいえば、首相は谷垣さん(禎一自民党総裁)でも、小沢さん(一郎元民主党代表)でもいいぐらいの度量がなければ。民主党から出そうという小さな了見では、うまくいかない

ー菅さんは「おのれをむなしくする」域に達していませんか。
  
リーダーの資質で最も大事なことは、宋の『名臣言行録』にあ。るように『退を好む』ということです。ポストにいつまでも固執するような人には、国の大事は任せられない
 
ー時計の針を少し戻して、民主党政権について印象をお聞きしたい。政権交代から1年半余り。民主党内の内紛もあって、立ち往生が続いてきました。総選挙で掲げたマニフェスト(政権公約)の見直しもうまく進んでいません。民主党の混迷が震災への対応にも影を落としています。
  
「政治とは畢竟、人を動かすことです。なのに官を追いやってしまったし官僚的なやり方には問題もあるが、これはという人物を用いて、寛政の改革の松平定信のように、任せてやらなければ」
  
「それと、マニフェストなんてわざわざ言わなくたって、いまやらなければならないことは、誰が考えたって、はっきりしている。社会保障の見直しや財政再建などであることは明らかです。指導者は方向を明確に示して、タイムリミットを区切って、どれだけのコストをかけて、どういう方法でそれをやるか。それだけのことです。単純なことをわざわざ複雑にしている」
 
ー米国をはじめ、外交でもつまずきました。

「外国との付き合いも、人との付き合いと全く同じだと思いますね。誠意を持って言うべきことは言う。ただ、『ノー』と言う時はチャーミングに。相手に『この野郎』と思わせてはいけない。ごく自然に付き合ったらいい。私はクリントン米大統領にはずいぶん、言いにくいことも言いました。それでも人間関係はとても良かった」 

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