なぜ訂正されなかったのか—朝日慰安婦報道検証の舞台裏—

月刊誌『WiLL』掲載の編集長インタビューをもとに、慰安婦報道がなぜ長期間訂正されなかったのか、その社内事情と組織構造を探る一章。内部検証が困難だった背景と、ジャーナリズムの責任を問う記録。

2015-12-29
どうしてあのような一連の記事が早く訂正されることもなく、掲載され続けたのか。

以下は月刊誌「WiLL」の新春特大号(820円)からである。

全国民必読の書が820円なのである。
これほど有り難い事はない。

編集長インタビュー

長谷川煕氏

「『朝日の大義』とは何か」

朝日に対する強い危機感

-『崩壊 朝日新問』を非常に面白く読みました。
長く社員でいて、またフリーの社外筆者として、昨年まで『AERA』で仕事をしていた長谷川さんには、朝日に対する非常に強い危機感があったのだろうと思います。

長谷川

『AERA』編集部にいても、私は眼前の取材対象に没頭していて、なかなか別のことに頭が回りませんでした。

それでも『WiLL』を含む様々な媒体が長い問、朝日新聞の慰安婦報道の疑問点を追及し続けていたことは、ずっと気になっていたのです。

どうしてあのような一連の記事が早く訂正されることもなく、掲載され続けたのか。

なぜ、あれはどの指摘を受けてからも朝日新聞社は放置してきたのか。

朝日新聞社で長く仕事をしてきましたし、慰安婦報道の関係者も同じビルのなかで働いている人たちですから、顔や名前を知っている人もいる。

一人ひとり直接尋ね歩き、話を問いて真相を究明したいという思いが高まり、いわば臨界状態に達していました。

まずは『AERA』で、慰安婦報道を徹底的に検証する特集を組むべきではないかとも考え、少なくとも二回、企画案を提出しました。

これほど内外の注目を集めている話題ですから、「もしかしたら採用されるかもしれない」と思っていたのですが、やはり却下されました。

いま思えば、本紙がやらないことを、一〇〇%出資の子会社の雑誌が取り上げるわけにはいかなかったのでしょう。

しかも朝日新聞社の根幹にかかわる問題ですから、仮にもそれを『AERA』でやってしまったら雑誌が持たなかったかもしれません。

結局、本紙自身がそれを実行しましたが、その内容があまりに酷かったので、そこで「AERA」での仕事をやめ、この本の執筆のために取材を始めたのです。

この稿続く。

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