ビル・ゲイツが何度も東芝を訪れた理由――小型原子炉と消せない呵責
ビル・ゲイツが繰り返し東芝を訪問した背景には、同社が開発した小型原子炉技術への深い理解と評価があった。
TRON潰し、福島事故の真因、GE原発の欠陥、そして日本の技術者集団が果たしてきた役割を通じて、東芝と日本の技術力が世界に知られていない現実を告発する。
ビルゲイツは何度も東芝を訪れた。
東芝が開発した小型原子炉の素晴らしさを知っていたからである。
2017-02-11
以下は「件のビルゲイツは良心の呵責を感じながら東芝を訪問していたはずだと私は推測していた。」と題して、二〇一六年九月十九日に世界に発信した論文である。
東芝とはどんな会社か。
朝日を筆頭にしたメディアは、東芝が、まるで最低の会社であるかのような報道をしたわけだが。
最低の会社なのは自分たちである事を、もういい加減、知ったほうが良い。
件のビルゲイツは何度も東芝を訪れた。
東芝が開発した小型原子炉の素晴らしさを知っていたからである。
戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之は、福島第一原発が当時のGE社製原発採用第一号だった事。
GEの担当者の呆れた経歴の事。
設計に多くの瑕疵があった事。
運転に際して生じた問題のすべてを、東芝、日立などの、日本が世界に誇る最高の技術者集団でもある企業群は、これを完璧に改善し運営していた事。
原発にとって致命的に重要な非常用電源設備の配置に重大な欠陥がある事に気づいたGE社は、世界中のGE社製原子炉の採用国家に通知した事。
日本の小泉政権だけが、この通知を無視して改善しなかった事。
それが福島をフクシマにした事を、彼は教えてくれた。
件のビルゲイツは良心の呵責を感じながら東芝を訪問していたはずだと、私は推測していた。
windowsで世界を制覇したいという欲望のために、ただそれだけのために、戦後日本が生んだ天才の一人である坂村健が発明したトロンを潰したのだから。
トロンの優秀さに気が付いていた日本政府が、日本中の小中学校にトロンを心臓部にしたパソコンを設置して教育する事を決定していた。
この事を、どんな手を使っても覆さなければ、windowsで世界を制覇する事は出来ないと、ビルゲイツは考えていたのである。
日本での先兵が孫正義だった。
当然ながら、日本が簡単にYESと言うはずもない。
最終的にビルゲイツは米国政府を使って、これを潰したのだから。
この経緯については、既述のとおり。
その呵責よりも、東芝が開発した小型原子炉が素晴らしかったから、彼は何度も東芝を訪問したのである。
日本国民の多くと、世界中の大半の人は、この事も全く知らない。
東芝が連結従業員数数十万人、関連会社を含めれば雇用人数は数百万人に及ぶ会社である事。
日立等の、日本が世界に誇る他の電機メーカー八社も同様である事も、世界は知らないだろう。
私は、物事はたった一人から始まると、言及して登場した初めての人間である。
ビルゲイツも孫正義も、実に、たった一人で、日本国民数千万人を苦境に追いやったのである。
この稿続く。