朝日新聞問題を直視しなかった代償 ― 日本の報道責任と日韓関係の歪み
韓国の反論映像報道と日本国内メディアの姿勢を比較し、報道機関の責任と世論形成の影響を問う論考。朝日新聞報道問題や福島第一原発報道をめぐる議論、そしてネット時代の情報戦の実態を考察する。
2019-01-08.
あの時、日本の報道の在り方を徹底的に問い直さなかった事こそが、現在の混乱を招いた大きな原因の一つなのだ。
恥ずかしいとしか言いようのない反論映像をニュースで観た読書家の友人が、私に語って来たのである。
韓国はあなたの「文明のターンテーブル」を誰よりも読んでいるね。
事大主義の国があなたの論文を読んでいる、その事であなたの存在の大きさは証明されているよ。
少し面映ゆい言葉ではあったが、実は私も同様の事を感じていた。
韓国が複数言語に加えてアラビア語まで用いた情報発信の手法をニュースで観た瞬間、友人の指摘が現実味を帯びて感じられたのである。
とりわけ近年、私が韓国にとって不都合な事実を書く度に、検索対策などを用いた様々な妨害が私のブログに加えられてきた事も友人に伝えた。
今回の韓国の対応に対して、NHKのwatch9は、日本として日本国民として言うべき事を何一つ述べていない。
真実を報道していないのである。
一方、ネットを通じて届いた週刊誌に掲載されていた門田隆将氏の論考は、現在の日本における報道のあり方を鋭く照らし出していた。
彼は、福島第一原発事故を巡る報道の検証においても、記録と事実に基づいた検証を続けた数少ないジャーナリストの一人である。
その検証が、日本の報道機関に大きな転換を迫った事は記憶に新しい。
慰安婦報道問題と併せ、報道機関が自らの責任を問われる契機となった出来事であった。
しかし、その時、日本社会全体が報道の在り方を徹底的に見直したとは言い難い。
その結果として、現在もなお、誤解と対立を生む情報が国際社会に流れ続けているのではないか。
真に未来志向の日韓関係を築くためには、日本国内の報道姿勢そのものを見つめ直す必要がある。
この問題の本質は、単なる隣国との対立ではない。
日本社会自身の情報発信力と、真実に向き合う姿勢が問われているのである。