4月15日には、JA福島の代表団から差し出されたイチゴとキュウリを前に、「このまま食べても大丈夫ですか」と尋ねた。—歩く姿は風評被害だった菅直人—
2019年3月10日付の本稿は、東日本大震災と福島第一原発事故の渦中において、菅直人首相の言動がいかに福島への風評被害を拡大させたかを厳しく告発した一文である。
官邸内外の証言を通じて、危機管理能力の欠如と、首相交代を望む声が政権中枢でも噴出していた現実を描いている。
2019-03-10
4月15日には、風評被害払拭を求めて官邸を訪問したJA福島の代表団からイチゴとキュウリを差し出され、テレビカメラの前でいきなりこう尋ねた。
「このまま食べても大丈夫ですか」
以下は前章の続きである。
「立てば国難 座れば人災 歩く姿は風評被害」。
この頃、インターネット上ではこんな菅氏を揶揄する言葉が流行っていた。
実際、菅氏は福島県に対する風評被害を率先して広げたとも言える。
「(福島第一原発周辺は)10年、20年住めないのかということになる」
菅氏は、当時の松本健一内閣官房参与にこう話し、福島は危険だというイメージを社会に拡散した。
4月15日には、風評被害払拭を求めて官邸を訪問したJA福島の代表団からイチゴとキュウリを差し出され、テレビカメラの前でいきなりこう尋ねた。
「このまま食べても大丈夫ですか」
まるで首相が、野菜の放射能汚染にびくびくしているかのように映った。
これでは風評被害の払拭どころか助長である。
ある省庁幹部はこう吐き捨てていた。
「菅さんには本当に早く辞めてほしい。
首相さえ代われば、あとは自民党の谷垣禎一総裁(当時)でも民主党の議員でも誰でもいい。
閣僚も今のままでいいから、菅さんだけは代えてほしい」
政府高官も異口同音にこう率直に語っていた。
「この危機でも首相は代えた方がいい。
後任は野田佳彦財務相(当時)でも誰でもいい。
しばらく危機が続くのだからこそ、菅さんは代えた方がいいと真面目に思う」
この稿続く。