日本企業資産の「現金化」とNHK報道への異議――日韓関係をめぐる歴史認識と報道姿勢を問う

韓国における日本企業資産の「現金化」をめぐる問題と、NHK「ニュースウオッチ9」の報道姿勢について論じた文章。いわゆる徴用工問題、日韓併合、戦後処理、日韓基本条約をめぐる歴史認識から、日本の報道機関が自国の歴史と国益にどう向き合うべきかを問う。

2020年8月10日
野球中継終了後に、NHK「ニュースウオッチ9」にチャンネルを回した。
なぜ韓国は、いつまでも言語道断ともいうべき態度を取り続けているのか。
例えば、先ほどの有馬氏のコメントが、その原因の一端を示していると私は考える。
このような人物にNHKの看板報道番組の司会を任せている。
そのような日本側の報道姿勢があるからこそ、韓国政府の側も際限なく日本に対して強硬な主張を続けることができるのではないか。
いわゆる徴用工問題については、韓国内でも、これまで沈黙していた学者たちの中から、従来の説明に異論を唱え、資料と事実に基づく検証を公表する人々が現れている。
それにもかかわらず、日本企業の資産を「現金化」するという、私には到底容認できない事態に対して怒りを示すどころか、彼は韓国を擁護するかのような発言をした。
日本にすべての非があると考える、いわゆる自虐史観に凝り固まった歴史認識からなのだろうか。
彼は「日本の植民地支配75年を迎える……日に、文在寅が云々」という趣旨の言葉を口にしたのである。
私は問いたい。
日韓合邦のどこが、彼らのいう意味での「植民地支配」だったというのか。
当時、世界最貧国の一つであり、厳しい身分制度を抱え、国家財政も破綻状態にあった朝鮮半島に対して、日本は巨額の国費を投入した。
当時の日本の国家予算の20%を超える規模に相当する資金を投入し、朝鮮半島全土に学校を建設し、教育制度を整備し、ダム、港湾、鉄道、道路などの社会基盤を建設した。
そして朝鮮半島の近代化を急速に進めた。
さらに日本は、敗戦後、朝鮮半島に残した多くの資産について、その権利を主張することなく処理した。
私は、この戦後処理もまた、1965年の日韓基本条約と関連協定によって形成された日韓関係の出発点を考える上で重要な歴史的背景であると考えている。
詳細については、本欄の該当する章を再読していただきたい。
私はNHKを、公共放送でありながら、日本社会においてきわめて大きな公的影響力を持つ放送機関だと考えている。
その看板報道番組の司会を務める人物が、平然と「日本の植民地支配75年」といった表現を用い、韓国側の歴史認識に沿うかのような語り方をする。
そこに私は、NHK報道部の根底にある歴史認識そのものを見る。
日本を批判し、日本を非難することを当然視し、日本側だけに責任を負わせようとする歴史観である。
NHKの報道部を支配している人々は、いわば「反日」と「謝罪」を当然視する人々の集まりなのではないか。
この日の放送は、私にそう思わせるに十分なものだった。
本当に、この番組を見るのは、ながら見をしているだけでも耐え難い。
私が理解できないのは、自国と自国政府を批判する一方で、中国や韓国の政府に対して必要以上に忖度するような姿勢である。
自国の歴史を自ら一方的に断罪し、相手国の主張をほとんど無批判に受け入れる。
私は、そのような報道姿勢を健全なジャーナリズムとは考えない。
日本の報道機関であるならば、まず事実を検証し、歴史的資料を確認し、日本側と相手国側の双方の主張を吟味した上で報道すべきである。
自国を批判することそれ自体がジャーナリズムなのではない。
事実に立脚し、権力にも外国政府にも迎合しないことこそが、報道機関の責務である。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください