中国に侵略されてからでは遅い――台湾防衛と日本の核抑止力を問う

トランプは、ベネズエラの独裁者だったマズーロを急襲、瞬時に拘束逮捕した。
続いて、イランの宗教独裁者アリ・ハメネイとその取り巻き一団を急襲し瞬時に殺害した。
両国の防空網システムは中国製だった。
私が、「日本国民全員が必視聴」として頻繁に紹介する、YouTube番組で、以下の事実を知った私は確信した。
2026年9月23日、アンドルーズ統合基地でトランプが習近平を出迎えた際、トランプは、B-1B「ランサー」爆撃機2機を猛烈な轟音を響かせて頭上を通過させた。
地上にはF-22戦闘機6機とF-16戦闘機6機を並べていた。
それは…もし、習近平が台湾を攻撃したら、お前は、こうなるぞ、とのトランプ=米国からの明瞭な答えであると。
私の確信が正鵠を射ている事を、この章は、証明している。

以下は2022年10月4日に初版がWACから発行された高山正之氏と石平さんの対談本『核大国(露・中・米)は氏素性の悪さを競う』のp233からである。 

中国に侵略されてからでは遅い  
石平 
いま、台湾に手を出されたら、与那国も含めて日本の領土も蹂躙されるのは間違いない。
つまり台湾が中国に併合されると、日本が大事な領土を失うということです。
さらに中露がグルになって日本周辺を脅かしてくる。
日本は戦後最大の危機に直面してぃるんですよ。  
高山 
だから、日本はもう待ったなしです。台湾が併合されたら、日本の安全保障は台無しになって貴重な領土も資源も失う。
中露も周辺をウロウロし続けるでしょう。  
石平 
でもその一方で憲法改正も進まず、国民はたいした危機意識もないままです。  
高山 
だけど、中国が台湾をとったら、日本国民の意識がガラツと変わるだろうという意見がある……。
ウクライナ侵攻でも、だいぶ刺激されているし。

石平 
でも、取られてから変わっても、もう遅い。
アメリカだって、台湾を中国に取られるまで何もしなかったら、アメリカはもう覇権国の地位から転落するのはわかりきっている。だから必死になると思います。
高山 
中国は、アメリカ内部にまで入り込んで揺さぶりをかけている。
まさにBLM(ブラ″クライブズマタ士なんて、活動資金の原資は中国マネーでしょ。
あのとき、急速にアメリカのほとんどの主要都市が大混乱に陥ってしまった。 
アメリカは「世界の警官」をやめてしまって、トランプは大統領選挙の”偽投票”で追い落とされてしまうし。
悲観材料しかないみたいだけれど、それでも中間選挙を前に、少しだけどまともな復元力が働きだしたようにも見える。
石平 
バイデンの支持率が急降下していますしね。
高山 
つい先日、ニューヨーク市で、通りがかりの外国人にも投票権を与えるという法律が議会を通過した。
日本でもそっくりそのまま武蔵野市長が、一ヵ月住んだら外国人にも参政権を与えるとかいう動きがありました。
それは市民の良識が勝って、潰されましたが、本家ニューヨークの方も州裁判所が州法違反で無効の判断を下しました。
米国にもまだ良識は残っているようです。
石平 
それはよかった。
高山 
トランプ弾劾の裁判はどこに行ってしまったんだと思うばかりの揺り戻しが、結構あちこちで来ている。
バイデン政権もそのあたりを見極めざるを得なくなって、中国の動向や太平洋の行く末などを含めて、どう行動を起こすべきかを前向きに判断するようになった。
オーストラリアと一緒に、かつて日本が持っていた南洋諸島への介入を始めてきた。
ただこんな小手先で民主党の大罪が許されるわけもない。
中間選挙では、それこそ米国がまともに戻ったかどうかを有権者が示す時だと思う。 
台湾侵攻には準備が最低六ヵ月かかるとしたら、中間選挙はその前にあるから、中国はそれでアメリカの姿勢は見抜けるし、上下院の議員の数も決まるし。
石平 
共和党が勝つことは間違いないですよね。
高山 
だから民主党も懸命で国会議事堂襲撃事件とトランプの関連とか、選挙に負けたときのトランプの言動などを調査し、公開している。
FBIを使ってトランプの居城マール・ア・ラーゴに捜索をかけるなど「悪あがき」を続けている。
そこまでせざるを得ないところに追い込まれているとも見える。

アメリカは本当に「強い」のか? 
高山 
ひとつ教えていただきたい。
中国人は、アメリカは強いと思っていますか? 
石平 
強いと思っていることは間違いない。 
高山 
先ほど、中国人は強い者に対してリスペクトするという話でしたが、するとたとえばいま、中国が台湾近郊に軍事力を集中させているけど、台湾近郊でなら勝てると思っている? 
石平 
いや、アメリカ軍が全面的に台湾近海に展開したら、中国に勝ち目はないと思っているでしょう。 
高山 
ということは、軍事侵攻は考えられない。
それならまず、中国はアメリカが出られなくなる方法を考えようとするはずです。 
石平 
むしろアメリカは台湾付近に軍事展開しない可能性が十分ある。
先ほど申しあげたように、台湾を独立国家とすら認めてないのだから、中国の台湾侵攻が「侵略」にあたるかどうか微妙です。
侵略は独立国家に対するもので、アメリカの軍事行動は国連決議に基づくしかないけれど、国連にそれを認める能力があるかどうか。
アメリカはよくこの手を使うでしょう。 
高山 
イラクに多国籍軍を派遣したときもそうだった。 
石平 
そう。でも台湾には出せない。
台湾は独立していないし、国連の一員でもないので、 国連決議はまず出ない。 
高山 
理論上はそうだけど、アメリカの得意な策としてたとえばトンキン湾方式を取るとか。
どうするかというと、台湾と日本の先島諸島、南西諸島の間に尖閣諸島が位置する。 
その尖閣諸島で意図的に日本に仕掛けさせる。
すると中国海警局が当然出てくる。
日本の海上保安庁も結構血気盛んで、北朝鮮の船を沈めたこともある。
ああいうドンパチが起こったら、それは日本の領土に対する侵害だということになり、まさに国連マターになってくる。
尖閣のドンパチがそのまま台湾に影響することは目に見えているんだから、そんな形で仕掛けることは十分、考えられます。
石平 
いや、でも中国もこれは策略だとわかるから、引っかからないようにするはず。
中国はそういう悪知恵は働く。
そこが非常に流動的ですね。

「日本は核三発で壊滅させられる」 
高山 
では、中国はアメリカは強いと思っているとして、日本は弱いと思っているんですか? 
石平 
そこそこの強さがあるけれど、やっぱり中国の相手ではないと考えているはずです。 
彼らからすれば、核を一発撃てば壊滅させられる。
日本には反撃する能力がない。
日本という国は国土が狭く、産業、人口も密集している。
京阪神と中京と東京、三発で日本は終わり。
しかも彼らは、日本に対して核兵器を使うのに何の躊躇もない。 
高山 
そこが実に怖いけれど、東京にミサイルを放ったら、横田の米軍基地、米軍の司令部も破壊される。
華僑など身内も多い。 
石平 
いや、やるとなったら米軍基地云々なんて関係なくやる。
日本には抵抗能力がないので、彼らは甘く見ている。
残念ですが、それが現実です。
日本はいまでも、核の議論すらできない国でしょ。 
高山 
確かに。
中国が何者か。
日中友好しか語らないし、そのうえ新聞も教育現場も日本を悪く言うことにやぶさかでない。
とにかく自分たちの国を悪く言うだけのマスコミが多すぎる。
核の議論をしようといっただけで反発を食らう。 
石平 
中国は日本に核攻撃を仕掛けようと決めたら、日本在住の中国人の命が犠牲になっても構わないと考える。
中国政府はそんな政府です。
お前たちは勝手に中国から出て行ってあんな国に住んでいるんだから、死んでも仕方ないじゃんって。 
高山 
ウクライナのときも、中国人がウクライナ国内にいたのに、その中国人を保護しなかった。
事前に予測できなかったからと擁護する向きもあるけど、習近平はプーチンから聞かされていたんだから、普通だったら保護するはずです。
でも、自国民に配慮する国じゃない。  
日本には永住している在日中国人が約三十万人いますが、中国と戦火を交えることになったら、その三十万人は人質になる。
「仕方ない、日本なんて国で儲けようと思ってるんだから」というのが、中国政府の理屈です。
中国の政府は日本人ほどナイーブじゃない。 
高山 
それにしても、たった三発で日本を黙らせることができちゃうんだから、考えてみたら空恐ろしい。 
石平 
彼らは本気でそう思ってる。
まったくの妄想ではないんです。
それを考えたら、日本も核抑止力は持たなければならない。
核に対する意識を変えなければなりません。 

「唯一の被爆国」だからこそ核を持つ権利がある

高山 
「日本は唯一の被爆国」というお題目がよく使われますね。
アメリカはそれを広島、長崎の市街地上空五百メートルで爆発させた。
いかに効果的に大量殺戮ができるかの人体実験をしたわけですが、これは日本が非白人国家だったからでしょう。
そして約二十万人の命が奪われた。
その八割は非戦闘員の女性と子供で、明らかな国際法違反です。
しかしアメリカは謝罪することもなく、侵略国家日本に戦争行為をやめさせるためにやむを得なかったと、いまだに嘘を重ねている。
そんな核爆弾の餌食にされた。
それが「唯一の被爆国」の意味です。
だから謝罪もせず、嘘をつき続けるアメリカに核の報復をする権利も含めて、日本に再び核を見舞おうする国が出てこないよう、「唯一の被爆国である日本は、どの国よりも優先してそれを阻止するための核を保有する権判がある」と続くのが正しい文脈です。
石平 
だからこそ日本は核を保有する権利があります。
考えてみてください。
一九四五年、日本も核を搭載したアメリカ本土に届くミサイルを持っていたら、ヒロシマ・ナガサキの悲劇はなかった。
その当時、核兵器はアメリカしか持ってぃなかったので、二発も投下されてしまったのです。
高山 
その通り! 
でも岸田首相は「比較三原則を遵守する」という。
つまり三度日の核にさらされても核で報復はしないと、自ら宣言したに等しい。
石平 
岸田総理の態度は、到底容認できるものではありません。
被爆地広島が選挙区だから核保有を明言できないという配慮もあるでしょうが、日本人の生命・財産には代えられない。
”ヒロシマ”より”日本”のほうが大事に決まっている。
高山 
そうですよ。
来年、広島でサミットを開催したいという政治的思惑もあるだろうけど、そんなことにこだわってもらっては困る。
石平 
自分が置かれている立場と責任を自覚すべきですよね。
国家の安全保障と国民の生命財産にかかわる課題なのに、口先だけで実際の行動に移さないとしたら、それは犯罪です。
日本はアメリカの核の傘で守られているから大丈夫なんていう意見もあるけれど、日本が核攻撃されても、アメリカが中国からの報復を覚悟の上で中国に核を落とすかといったら、落とさないでしょう。
落としたら自分か報復されるでしょうから。

高山 
やはりちゃんと報復権を確保していなければならない。
結局、ここに尽きるんだよね。
だから安倍さんは「核共有論」を提唱したけれど、その議論はまったく進んでいない。
公明党の選挙標語は「日本を前へ。」だったけどね、全然進めない(笑)。 



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