ユネスコ世界遺産登録で語られた嘘の日本版アウシュヴィッツ――韓国の反日と日本の平和主義の病理

2020年1月26日発信。月刊誌Hanada掲載の西尾幹二氏の論文「二つの病理 韓国の反日と日本の平和主義」から、明治日本の産業革命遺産のユネスコ世界遺産登録をめぐる韓国のプロパガンダ、ドイツでの会議、外務省の対応、岸田文雄外相の発言を紹介する。日本の名誉と国益を守る戦略を欠いた外交姿勢を、日本の平和主義の病理として論じる。

2020-01-26
ドイツで行われたので、韓国人が大挙してのプロパガンダを展開し、それにドイツが一斉に応援して、嘘デタラメの日本版アウシュヴィッツが物語られた。
月刊誌Hanada今月号に、二つの病理 韓国の反日と日本の平和主義、と題して掲載された西尾幹二氏の論文は日本国民のみならず世界中の人たちが必読である。
本稿では、以下の部分を抜粋してご紹介する。
2015年にドイツで行われた事の経緯は日本国民の殆ど全員とドイツを除く世界中の人たちが初めて知る事実だろう。
前文省略。
文中強調は私。
明治日本の産業革命遺産は、朝鮮併合より前の出来事である。
加藤さんがそれをユネスコに世界遺産登録するという努力を展開していたさなかに、韓国が噛みついてきたわけだ。
日本の産業革命の初期は日韓併合よりはるかに前で、明らかに時代が違うのに、ありもしない強制労働があった島だと言い出して、現代のドイツが「悪魔の役割」を引き受けた。
たまたまそのユネスコの登録決定の会議(2015年)がドイツで行われたので、韓国人が大挙してのプロパガンダを展開し、それにドイツが一斉に応援して、嘘デタラメの日本版アウシュヴィッツが物語られた。
世界遺産への登録がユネスコの会議に出された当時、外務省は登録自体をすべてに優先させて企画を推進し、例によって日本の国益と名誉を守る観点は疎かになっていた。
登録さえされればいい。
登録が目的のすべてなのである。
「強制」という言葉の言質をとられることに抵抗しない。
岸田文雄外務大臣は、強制労働「forced to work」は仕方がなく働かされた程度とかごまかし説明をして、この問題であっという問に韓国の言い分を認めさせられた共犯者である。
登録そのものは成功したが、それをすべてに優先させて、大きな災いをあとに残した。
「強制」という言質を取られまいとする気概に明らかに欠けていた。
そこには当然官邸の意向も働いていたと思うが、とにかく全然戦略がない。
相手が裏で何を考えているかを考えてもいない。
そのとき、たまたま私は加藤さんとよくいろんな話をしていた。
これを守るための外務省の外郭団体としての代表に加藤さんがなっていた。
彼女が代表の委員会があって、私も指南役みたいな手伝いをして、話をしたり聞いたりしていた。
事実上私は何もできなかったのであるが、いろいろな情報は入ってきていた。
日本側はトラブルを避けることをいつも優先する。
あえてトラブルを求めてでも戦うということが全然ない。
トラブルがあってもなくても「これを守るんだ」という気迫がない。
名誉を護る、国益を護る、という観点がない。
トラブルを避けて登録する、そのためには何でも捨ててしまう。
見ていてバカとしか言いようがない。
ここには外務省の交渉の仕方、あるいは日本人の海外折衝一般のある種の構造的な欠陥が認められるようにさえ思えた。
そして、それこそが日本の平和主義の正体なのだ。
この稿続く。

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