住民も逃げ出す過激環境行政――カリフォルニア州の水規制とトランプ再選への流れ

2020年1月27日発信。産経新聞「正論」に掲載された日米近現代史研究家・渡辺惣樹氏の論文を紹介し、カリフォルニア州で始まる個人の水使用量規制を批判する。慰安婦像を設置したグレンデール市と民主党系過激リベラル勢力、規制行政による生活コスト上昇、住民流出、テキサス州・アリゾナ州などへの政治的影響を通じて、トランプ大統領再選の可能性を論じる。

2020-01-27
彼の仕事ぶりと、例えば朝日新聞やNHKでジャーナリストであると称している人間達との、調査能力の差は、天と地である。
以下は、住民も逃げ出す過激環境行政、と題して今日の産経新聞「正論」に掲載された日米近現代史研究家渡辺惣樹氏の論文からである。
東京大学を卒業した人間は、先ず何よりも事実を精査し、物事の本質を解明し、国益と人類の発展に貢献するのが本分だろう。
彼の場合は日米現代史研究家としての人生を選択している。
彼の仕事ぶりと、例えば朝日新聞やNHKでジャーナリストであると称している人間達との、調査能力の差は、天と地である。
NHKのトランプ大統領に関する報道などは、反トランプに偏向している米国のメディアに追随しているだけではなく、時折、報道する現地取材等は、児戯の類である。
かつて、筑紫哲也と若宮好文が、朝日新聞の社内報で、テレビポリテッィクスの時代が来たと称して対談した内容を高山正之は仔細に教えてくれた。
無知な(馬鹿な)人間達で良い…彼らに出演前に朝日新聞を与え、朝日新聞の論説通りにコメントさせる。
NHKのwatch9では、そのコメント役が桑子であり、その偏向したコメントが正しいものであるかのように解説をするのが有馬。
先日などは特に酷かった。
ジャーナリストでは全くないアマチュアの視聴者にでも分かる米国の議会状況…大統領選挙で劣勢である民主党がなりふり構わずトランプ大統領攻撃を行っている…朝日新聞が主導しNHKが追随した安倍首相攻撃であるモリカケ騒動と何ら変わらない代物。
そんな事すら桑子は分からない。
そもそも登場して間もなく、長尺の枠を与えられて嬉々として(それが全く正しい態様であるとして)インタビューした相手が瀬戸内寂聴だったのだから、彼女が論外の頭脳の持ち主である事は明らかなのだが。
トランプ大統領について言えば、私は、NHKの反トランプ報道に接する度に彼が当選した時の中国政府高官の評を思い出す。
「トランプが偉いと思うのは、政治家になってお金を稼ごうとするのがほとんどの政治家である。ところが彼は大富豪になったのに政治家になろうとしている…」
東京都水道局のデータによれば都民1人が1日に使う水の量はおよそ220㍑である。
これは平均値であるから個人の生活では時にこの量を上回る。
カリフォルニア州の水規制
今年から米カリフォルニア州で、個人の水使用量の上限規制が始まる。
州民の日々の使用量(芝生などの室外使用は別途)は1月1日から最大55ガロン(約208㍑)となる。
この数字は25年には52.5ガロンに、30年には50ガロンに引き下げられる。
規制案(AB1668号)が、カリフォルニア州議会で可決されたのは2018年5月のことである。
法案提出者はローラ・フリードマン州下院議員(民主党)であった。
彼女はグレンデール市長(11年から翌12年)を務め、16年に州下院議員に選出されるまで同市の議員であった。
グレンデールは、ロサンゼルス北部に位置する人口19万の郊外都市である。
同市は、慰安婦像を公園に設置(2013年)することを、我が国の反対にもかかわらず許しただけに、この町の名を知る日本人は多い。
民主党系過激リベラル勢力が強い町である。
AB1668号が可決されると、フリードマン議員は、直ちに自身のホームページを通じて支持者に「勝利」のメッセージを伝えた。
「本日(5月17日)、ローラ・フリードマンによって提出された議案(AB1668号)が可決されました。これによって、多くの産業で水使用(量)基準が導入され、今後の水資源管理部門の規制。(行政)の運用指針が決められることになります。我が州は干魃(水不足)への強い抵抗力をもつことになるのです」
規制の具体的運用方法は詳らかになっていないが、確かなのは、23年11月までには、上記に示した上限を超えれば、罰金が科せられることである。
1人当たりの使用量をどのように計測し、いかなる罰金徴収システムとなるのか見当がつかないが、使用量の報告が義務付けられ、上限を超えた場合は1日あたり1千㌦、干魃期では1万㌦が科されると報道されている。
政治家の本来の仕事は
シャワーを浴びれば、分当たり2ガロンの水が要る。
洗濯機をまわすには40ガロンが、浴槽につかるには45ガロンが必要だ。
規制の実施には新たな官僚組織が生まれる。
これからのカリフォルニア州民は、「ビッグブラザー」の監視に日々怯えて暮らすのである。
カリフォルニア州の水資源は、同州のリベラル政治家が憂えるほどの危機にはない。
19年にはカリフォルニア州の水源であるシエラネバダ山系の雪塊氷原の厚みは500インチ(約12.7㍍)だった。
平年に比べ88%の増加である。
カリフォルニア州には、喫緊の水不足の恐れはない。
14年には、確かにカリフォルニアは水不足で苦しんだ。
その一方で老朽化した上水道パイプの傷みで、年間2280億ガロンが失われていた。
この数字はロサンゼルス市の1年分の使用量に相当する(パサデナ・スター・ニュース)。
同州政治家の本来的な仕事は、上水道供給インフラ改修の予算をつけることであって、使用量の抑制は本末転倒なのである。
日常生活に規制が入れば暮らしにくくなり生活コストは上がる。
ロサンゼルス・タイムズ紙(19年11月4日)によれば、共和党支持者の40%がカリフォルニア州を出て、テキサス州やアリゾナ州に移りたいと考えている(民主党支持者では14%)。
トランプ氏再選に有利に
既に、同州を離れる住民も増えている。
そのことはトラックのレンタル料金に表れている。
例えばこの1月末に、トラックレンタルの専門会社(U-Haul)で、20フィートトラックを借り、ロサンゼルスからアリゾナ州ユマに引っ越そうとすればレンタル代は800㌦(2日間320マイル)である。
逆にユマからロサンゼルスヘの移動の場合はわずか164㌦である。
カリフォルニアヘの移住者が少ないため、トラックがアリゾナ州に滞留していることが分かる。
今年は大統領選挙の年である。
55人もの選挙人を持つ大票田カリフォルニア州では、民主党の天下が続いている。
トランプ大統領がこの州を制することは考えられないが、一方で 民主・共和両党の支持が拮抗しているテキサス州やアリゾナ州(スイングステイトと呼ばれる)では共和党支持者が増えている。
カリフォルニア州に隣接するオレゴン、ネバダ両州も民主党の牙城だが、スイングステイトヘの変化の兆しが出ている。
カリフォルニア州の規制好きには、もはやつける薬はないが、その結果、規制緩和を進めるトランプ大統領の再選には有利になっている。
筆者は、トランプ大統領の再選は間違いないと考えている。
ここに書いたAB1668号の施行は、その予想の根拠の一つなのである。
(わたなべ そうき)

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