仮にウイルスが流出すれば、10万~1億人の死者も――「武漢ウイルス」製造計画とフランス・中国の闇
中国共産党最高幹部が秘密裏に企てたとされる「南普陀計画」、武漢ウイルス研究所における人工ウイルス研究、そしてP4実験室建設をめぐるフランスと中国の密接な関係。河添恵子氏と孫尚文氏の対談から、ウイルス研究、生物兵器開発疑惑、千人計画、仏中間の巨大な利権構造を読み解く。
2020-06-24
仮に何らかのミスがあったり、このウイルスが流出してヒトに感染したら、10万~1億人の死者を出すことはあり得る」と
以下は前章の続きである。
「武漢ウイルス」製造の秘密計画
河添
私が注目しているのは、中国共産党の最高幹部らが秘密裏に企てたとされる「難破船計画」のことです。
絶滅計画の名称として、「南普陀(Nanputuo)計画」と記されています。
南普陀は地名で、同地で限られた一部だけが集まり、「武漢ウイルス」製造の計画を練ったという話です。
真偽は別として。
「武漢ウイルス」の製造と使用目的は、増え過ぎた人口を抑制するため、アメリカとの生物兵器戦争を仕掛けるため、「一帯一路」の各国を疲弊させ、中国の支配下に置くため……とか。
孫
恐ろしい計画です。
河添
この情報は、ニューヨークに逃れた大富豪、郭文貴氏が関与する「G-News」の2020年2月20日付記事に掲載されました。
郭氏は、トランプ大統領の首席戦略官兼上級顧問を務めたスティーブ・バノン氏と、近い関係にあるようです。
その記事に掲載された組織図によると、江沢民と長男の江綿恒、その長男、すなわち江沢民の直系の孫である江志成のほか、習主席と王岐山国家副主席の名前もありました。
実行部隊は、孫力軍公安部副部長と孟建柱元公安部長になっています。
二人は奇しくも、4月、5月に逮捕されましたが。
孫
やっていることが、オウム真理教と同じです!
バノン氏は、「中国から亡命した中国科学院武漢ウイルス研究所の研究者と面会し、1000ページを超える資料を渡された」と言っています。
その研究者は、バノン氏の番組に出演する予定だとも。
その人物とは一体誰なのか、興味津々です。
河添
反共産党系メディアは当初、亡命者は、同研究所の石正麗主任だと書き立てました。
家族も亡命したと。
しかし、中国当局が全員を逃がすわけがないと思いました。
孫
石正麗一人が逃げたとしても、家族全員は難しい。
石正麗らの研究チームは2013年に、「H5N1鳥インフルエンザ」と「H1N1新型インフルエンザ」という二つのウイルスを人工編集し、人から人へ感染する新しいウイルスを製造。
フランスのパスツール研究所に所属するウイルス学の権威、サイモン・ウェイン=ホブソン博士は、「中国のチームが作製しているハイブリッド・ウイルスは、ヒトに対してどのような影響を及ぼすか分かっていない」「仮に何らかのミスがあったり、このウイルスが流出してヒトに感染したら、10万~1億人の死者を出すことはあり得る」と警鐘を鳴らしていました。
そして石研究員らは2015年、『Nature』誌に、コロナウイルスを人間の細胞にあるアンジオテンシン変換酵素、ACE2と融合する実験に成功したと発表。
2019年には、科学者のオープンアクセスジャーナル『MDPI(Multidisciplinary Digital Publishing Institute)』に、「コウモリによるコロナウイルスが原因で、中国が震源地になる可能性が高い」と、自ら予告しているような内容の論文が出ています。
河添
中国は、武漢市江夏区にフランスとの共同でP4実験室を備えたウイルス研究所を完成させた際、内部写真を公開していますが、その写真でも石正麗氏が大写しされていました。
孫
石研究員とともに、周鵬研究員も研究チームの中心だった。
河添
アメリカ、イギリスなど5か国の情報・諜報ネットワーク「ファイブ・アイズ」は、この二人を調査中だと発表しました。
両氏はオーストラリアに留学していた時期があり、その間、誰と接触していたのか、オーストラリアの情報機関は調査済みでしょうね。
孫
「ファイブ・アイズ」の調査結果を期待しています。
フランスと中国の「闇」
河添
「千人計画」から分かるように、中国の科学者たちも、所詮は中国共産党政府のコマの一つに過ぎません。
科学者たちをただ叩くのではなく、指示していた組織は何なのか、何の目的で行われていたのかと、その計画を俯瞰して眺める必要があります。
中国共産党は、ほぼ間違いなく、長年、生物兵器、化学兵器、毒素兵器の研究開発に邁進してきたと考えられます。
コロラド州立大学名誉教授のアンソニー・トゥー、杜祖健博士も、「P4レベルは、ほとんど生物兵器の開発のためしかないでしょう」「中国政府は『生物兵器とはまったく関係がない、嘘だ』と言いますが、自分から『つくっています』などと言うはずがない」とおっしゃっていました。
アメリカからその類いの情報や技術を盗み、競争もしながら、一方で中国は、フランス中国基金の資本と人的交流を基礎に、武漢ウイルス研究所を完成させました。
このプロジェクトにおいて、フランス側の中心人物が、バイオメリュー・グループ、bioMérieuxの社長であり、メリュー財団会長のアラン・メリュー氏であることは確かです。
政治家では、サルコジ元大統領でしょう。
フランスは、軍拡につながる最先端技術の中国への移転を、国家安全保障上の理由から禁じてきましたが、彼の時代に対中政策の方向転換をしています。
中仏の軍事利権を、両国の一部で貪り合ってきたのかと。
孫
まさに利権そのものですから。
河添
フランスは、中国との共同で「P4実験室」を含むウイルス研究所を、巨額な資金を投じて完成させましたが、国家機密に相当する門外不出の最新鋭軍事技術の宝庫のようです。
フランス人作家で雑誌記者のアントワーヌ・イザンバール氏は、「P4実験室は、特定の部品のシーリングの点で、わが国の原子力潜水艦のそれに匹敵する」と記しています。
ただ、『フィガロ』などフランスのメディアは、「派遣されるはずだったフランス人研究員は、そこに一歩たりとも足を踏み入れることができていない」と報じています。
中国側がフランスを排除し、勝手に暴走しているといったニュアンスです。
孫
フランスも苦しい言い訳をしていますね。
河添
中国とフランスは、ともに「闇」を抱えていそうです。
2018年12月、中国政府は、北京の人民大会堂で開催した改革開放40周年を祝賀する式典で、外国人10人に「中国改革友誼章」を贈っています。
世界でわずか10人の中に、メリュー会長が選ばれていました。
受章者には、パナソニック創業者の松下幸之助氏など、すでに鬼籍に入った人物も含まれているため、人民大会堂の壇上に立ったのは、メリュー会長のほか、ドイツ人で世界経済フォーラム、ダボス会議の主催者であるクラウス・シュワブ氏など、4名でした。
メリュー会長の功績について、中国官製メディアは、「中国の医療衛生事業の発展と対外協力に力を尽くした開拓者。1978年に初めて訪中し、結核予防、感染抑制、伝染病防護など、広範かつ持続的な協力を始めた。中国に生産・研究開発基地、高レベル生物安全実験室を建設し、中国の研究レベルを高めた」と伝えています。
中国と長きにわたり、大変に密接な関係にあったことが分かります。
この稿続く。