二条城、無念の中にも美はあった――2010年のクリスマス・イブ、写真が語る心の回復

2010年12月24日。
独りで訪れた二条城で、私は、大金を詐取されたことを確信した。
その無念を、当時の文章には書き切れなかった。
だが、写真には写っていた。
時間の経過とともに、私の心が、その無念から少しずつ回復し始める、その過程が。
徳川の勇猛な家臣たちが、私に、どうしたんだよ、と。
きさらさん、元気出せよ、と象が言う。
この門をくぐって武士が歩く…その美意識もただものではない。
門の前に、蜃気楼の武士がいるような。
無念のただ中にいた私が、それでも目の前の美に心を動かされ、シャッターを切っていた。
この写真たちは、二条城の記録であるとともに、私の心が再び美を捉え始めた、その記録でもある。

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