国際情勢の厳しさを実感する安倍首相の決意――憲法改正へ、公明党以外にも軸足を移す時
2019年7月26日発信。参院選後の議席状況を踏まえ、憲法改正実現には自民・公明・維新という従来の枠組みに縛られず、国民民主など他の野党との協力も視野に入れるべきだと論じる。安倍首相の「2020年に改正憲法を施行したい」という決意を、厳しい国際情勢を見据えた国家的責任として評価する。
2019-07-26
国際情勢の厳しさをよくよく実感しているからこその首相の決意であろう。
その決意を私は大切に思う。
以下は前章の続きである。
公明党を動かす鍵。
如何にして日本を守るのか。
憲法改正と改革をどう進めるのか。
安倍自民党は戦略の変更を迫られている。
どの新聞も大きく見出しに取ったように自民党は57議席を獲得、14議席の公明党と合わせて与党は71議席を獲得した。
非改選と合わせて両党で141、日本維新の会の16を足しても157議席である。
全体の245議席の3分の2は164だ。
とすれば、少なくとも7議席不足だ。
自民、公明、維新が一致協力して憲法改正に取り組むと仮定しても、数が足りない。
それなのに、その苦しい中で公明党の山口氏はどう見ても憲法改正に後ろ向きだ。
こうした状況について、「産経新聞」の前政治部長の石橋文登氏が語る。
「改憲勢力イコール自民、公明、維新という数式にもはや縛られるべきではないのです。
共産、立憲民主、社民を外してその他の野党との協力態勢で改憲勢力を形成する戦略に切り替えるときです。
その方が自公で3分の2を確保するよりも、改憲実現の可能性はあると思います」。
自民の113に国民民主の21、維新の16、それに与党系無所属の3を足すと153議席である。
国民民主の全員が自民党と協力することはあり得ないために、これは楽観的すぎる数字だ。
それでも、このように自民党が軸足を公明党以外に移すことが大事なのだ。
公明党だけが組む相手ではないことを、実際の行動で示すことが、結果として公明党を動かす鍵となるだろう。
安倍首相は選挙戦の後、各社のインタビューに応じ、「2020年には憲法改正を成し遂げたい」と答えた。
このいつもの決意表明に、日本テレビ解説委員長の粕谷賢之氏が、20年に改正憲法を施行したいという意味かと追加質問した。
総理は、「そうです」と回答した。
「産経新聞」政治部長の佐々木美恵氏は22日I面の記事で、21日夕、首相が東京・富ケ谷の私邸で麻生太郎副総理と会談し、「憲法改正をやるつもりだ」と語ったこと、「今後の1年が勝負の年になる」との認識を共有したことを報じている。
国際情勢の厳しさをよくよく実感しているからこその首相の決意であろう。
その決意を私は大切に思う。