自然の変奏とブラームスの変奏――2023年6月10日長居植物園と《ハイドンの主題による変奏曲》
2023年6月10日の長居植物園で撮影した写真によって構成した作品です。
この日撮影した写真は470枚。
そのうち、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番に使用した最初の140枚に続く、次の140枚を、この作品に使用しました。
音楽は、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56a。
演奏は、クラウディオ・アバド指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。
6月26日の名古屋公演に向けた、私自身の予習作品として制作しました。
2023年6月10日の長居植物園は、アジサイと花菖蒲が満開へ向かい始めた、まことに美しい日でした。
花々の色。
水辺の気配。
初夏の光。
満開へ向かうアジサイと花菖蒲。
そして、静かに立つアオサギ。
この日の長居植物園は、私がこれまで撮影してきた中でも、最高の写真集の一つになったと言ってよい日でした。
ブラームスの《ハイドンの主題による変奏曲》は、主題と変奏という古典的な形式の中に、ブラームスならではの深い精神性、構築力、温かさ、そして内なる高揚が満ちている名曲です。
ひとつの主題が、姿を変えながら、幾重にも展開していく。
そこには、移ろいながらも失われない芯があります。
変化しながら、中心は揺らがない。
その在り方は、長居植物園の自然とも深く重なりました。
同じ庭園でありながら、花の色も、光も、水辺の気配も、一瞬ごとに変化していく。
しかし、その変化の奥には、自然そのものの確かな秩序と美があります。
ブラームスの音楽もまた、まさにそのような音楽です。
静かに始まり、変奏を重ねながら、やがて大きな流れとなって立ち上がっていく。
そこには、派手な誇示ではなく、深い知性と情感によって築かれた、揺るぎない美があります。
アバドとベルリン・フィルの演奏は、この作品の構築美と流動感を、きわめて自然に、しかも格調高く浮かび上がらせています。
重厚でありながら重すぎない。
明晰でありながら冷たくない。
ブラームスの持つ精神の深さと、変奏曲としての生命感が、見事に響き合っています。
6月26日の名古屋公演を前に、この曲の世界へ、私自身の写真とともに入っておきたいと思いました。
2023年6月10日の長居植物園。
アジサイ、花菖蒲、水辺の光、アオサギ。
そして、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲。
この作品は、自然の変奏とブラームスの変奏が出会った、私自身の予習作品です。
撮影地:長居植物園
撮影日:2023年6月10日
写真:140枚
音楽:ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
演奏:クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
6月26日 名古屋公演予習作品
【関連作品】
本作は、2023年6月10日の長居植物園で撮影した470枚のうち、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番に使用した最初の140枚に続く、次の140枚によって構成した作品です。
前作:
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
(54) ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 / Bruch: Violin Concerto No. 1 in G minor, Op. 26 – YouTube