櫻井よしこさんと村上春樹――本物の知性と偽物の知性の決定的な差
2017年9月16日の「この影響が今に至るも続いている事を証明しているのが朝日新聞であり、東大法学部などなのである」では、私は、櫻井よしこさんを通じて、本物の知性と偽物の知性の差を論じていた。
私は、長く朝日新聞を購読していたために、櫻井よしこさんの論文を十分に読んでこなかった。
そのこと自体が、朝日新聞的言論空間の害悪を示している。
朝日新聞を読み続けていると、本物の知性、本物の論者、本物の日本人に出会う機会を奪われるのである。
日本は、敗戦後の占領期を除けば、二千六百年にわたり、他民族や他国からの侵略と統治を受けずに独自の文明を保ってきた、世界でも稀有な国である。
その国の伝統に連なり、その伝統を世界に知らせる者こそ、本物の知性である。
私は、櫻井よしこさんを、そのような人物として見ていた。
彼女は、北朝鮮の核問題について、第一義的な責任が中国にあることを明確に指摘していた。
北朝鮮、パキスタン、イラン、リビア、アルジェリアなど、第三世界への核技術拡散の背後に中国があったという視点は、朝日新聞的言論空間や、これに準じる戦後派知識人には決して見えないものである。
鄧小平が、米国とソ連に対抗するため、第三世界に核を広め、中国がその盟主となろうとした。
この中国的な権謀術数を見抜かなければ、北朝鮮の核問題の本質は見えない。
櫻井よしこさんは、その隠れた真実に光を当てていた。
隠された真実、隠れた真実に光を当て、それを表現することができる者こそ、真の芸術家である。
この意味で、櫻井よしこさんは、二十一世紀の本物の知性であり、本物の芸術家である。
一方、村上春樹はどうであったか。
彼は、日本の歴史を正しく知らず、中国や朝鮮半島の反日プロパガンダに利用され得るような発言や記述を行ってきた。
南京事件四十万人説につながる記述、日本は永久に謝罪し続けるべきだという趣旨の発言。
それらは、本物の知性の言葉ではない。
それは、朝日新聞的言論空間、GHQの占領政策の残滓、マルキシズム的洗脳、自虐史観の中で作られた、戦後派知識人の言葉である。
私はこの時点で、櫻井よしこさんと村上春樹の差を、決定的なものとして見ていた。
一方は、中国の本質と国際政治の隠された真実を見抜く。
もう一方は、中国や朝鮮半島の反日プロパガンダに結果として奉仕し得る言葉を発する。
この差は、単なる思想の違いではない。
本物の知性と偽物の知性の差である。