小池都政と新型コロナ対策をめぐる疑義――月刊誌『THEMIS』が報じた「東京アラート」、PCR検査、そして官邸との対立

2020年8月9日。月刊誌『THEMIS』掲載論文を紹介し、小池百合子東京都知事の新型コロナ対策、「東京アラート」、PCR検査をめぐる発言、Go To トラベルをめぐる政府との対立、東京都知事選後の政治的動向について論じた記録である。

月刊誌『THEMIS』の広告が新聞下段に掲載される度に購読したいと思っていたのだが、「定期購読のみ」というのを面倒に思って、購読しないで来た。
だが、今月号のラインアップを見て、これは購読すべきだと思い、とりあえず半年購読を選択してインターネットで手続きした。
直ぐに今月号が届いた。
この月刊誌も、物事の真相を知りたいと考えている日本国民には必読である。
この月刊誌を購読した途端に気づくはずである。
日本の――世界も全く同様だろう――マスメディアの殆どが、棒にも箸にも掛からないレベルのものであることを。
だが、ここに書いてあることは、当たり前のことなのである。
当たり前のことを当たり前にするのが一流。
当たり前のことを当たり前にできないのが二流、三流。
一流とは常に完璧を求めるものだから、日本のメディアの不完全さは、彼らが二流、三流の人間達で出来ていることを実証しているのである。
月刊誌『THEMIS』は、「朝日新聞は日本の最優秀選手では全くない」と、日本で初めて具体的に指摘した私の論説の正しさを完璧に証明している。
以下は、ある論文からの抜粋である。
【引用】
「今回の都知事選が盛り上がらなかったのは、小池氏が組織票に驕り、学歴詐称疑惑の追及を恐れ、表舞台に出てこなかったことが大きい。……」
「一方の小池氏は新型コロナを利用して国や官僚との対立を演出した。しかし、『東京アラート』にしても単なるライトアップで、基準を超えても何もやらないパフォーマンスだった。」
「彼女は得意の横文字で『ウィズコロナ社会』などというが、都庁では『“ウィズアウト”コイケはいつだ?』と自嘲する職員も多い。」
「小池氏は『東京大改革2.0』の下、『都庁構造改革』を打ち出し幹部人事を発表したが、そこで注目されたのは、豊洲市場移転を巡る小池氏の失政を著書で告発した澤章氏(東京環境公社理事長)をクビにするなど、“報復人事”が行われたことだった。」
「こうした中で小池氏に都民が期待するのは新型コロナ対策である。」
「だが当選後の7月中旬、東京都で連日300人近い感染者が確認され都民の不満が高まっても、彼女は『都民、事業者の皆様のご協力なくして感染を食い止めることはできません』と、まるで他人事の発言を繰り返した。」
都政担当記者がいう。
「都のコロナ対策は、はっきりいってパフォーマンスだ。7月17日の会見で、記者から『(意図的に)感染者数を増やして不安を煽っているのでは?』という質問が出て周囲を驚かせた。だが小池氏は『無症状患者は18%いる』『陽性者が何百人というと驚くかもしれないが、そのことが警告にもつながる』などと答えたのだ。そもそも陽性を判断するPCR検査は、30%の割合で誤差がある。そこに彼女の意図を感じる」
【安倍政権揺さぶり、二階続投を】
「新型コロナ対策にもいえるが、小池氏は『Go To トラベル』でも、国に苦言を呈し対立シーンが目立つ。」
「その言動を精査すると、彼女は『都VS官僚』から『都VS官邸』に対立軸を移してきたことがわかる。」
「7月11日に菅義偉官房長官が『新型コロナは東京問題だ』と発言したことに、『むしろ国の問題だ』と即座に反発して見せたのも“小池流”だ。」
政界事情通が解説する。
「小池氏が新型コロナで不安を煽ったり国に責任を押し付けようとするのは、安倍政権への揺さぶりだ。自民党で小池氏の“後ろ盾”になってきたのが二階俊博幹事長というのは知られた話だが、秋の内閣改造・党役員人事で二階氏の幹事長交代が囁かれている。小池氏は親しい政治記者に『二階さんはどうなるのかしら』などと、幹事長に留任するかどうか探りを入れている」
「安倍政権のコロナ対策が成功すれば、秋に解散総選挙を打っても十分勝てるし、首相の総裁『4選』の可能性も出てくる。逆に今後も感染拡大の対応に追われれば責任論が浮上しかねない。そうなれば党人事は現状維持、二階氏の幹事長続投も決定的になる。東京都の感染者数が都知事選直後から急激に増えたことは、確実に官邸を苛立たせている。……」
【中略】
「……問題は『小池氏がどのタイミングで都政を投げ出すか』だ。」
「氏の再選後、都庁で起きた出来事が話題になった。」
都関係者が声を潜めていう。
「当選直後、氏に近い新聞記者が彼女をインタビューした。最初は順調だったが、記者が『知事の公約はこの4年で実現するんですね?』と言った途端、『なんでそんなことを聞くのよ!失礼じゃない!』と激怒して席を立ち、取材は中止になった」
「とにかく首相の座を摑みたい小池氏にとって、知事の最終目標だった東京五輪は縮小、中止の可能性が高まり、もはやうま味もない。」
後略。
以上が、月刊誌『THEMIS』掲載論文からの抜粋である。
ここで重要なのは、新型コロナという重大な問題を前にして、東京都の政策そのものだけではなく、それがどのような政治的意図や演出と結びついているのかを検証する視点である。
「東京アラート」は何だったのか。
感染者数の発表は、どのような意味を持っていたのか。
国との対立は純粋な政策論争だったのか。
それとも、その背後には別の政治的計算が存在したのか。
マスメディアが権力を検証する存在であるならば、こうした問いこそ徹底して追及しなければならない。
私が月刊誌『THEMIS』を読んで改めて確認したのは、その当たり前のことである。

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