地球の呼吸、或いは、吐息。
芥川は、京都府立植物園の森の中も大好きなのである。
この森の中に、幾つかの池が在るのだが、芥川が好きな池の横の道に、6月4日に現れた黒い蝶の事は、御紹介した通り。
長い時間、芥川の目の前の道にいてくれたのだが、その時に彼(彼女)は、何度か深呼吸をした。
この蝶を観察した事がある人なら、お分かりの様に、実に深いため息のような、深呼吸なのである。
ゆっくり羽を上げて、深い息をするのだが、この羽を上げて、降ろす時、まるで地球が深い吐息をもらしたように、芥川は感じた。
芥川に、とても縁の有る人が、仮の姿をして現れているような、そんな時間、そんな深呼吸だったのである。
芥川にも、深い呼吸をしなさい、と諭しているような、実に深い呼吸なのである。
これが、6月4日の時。

そして、6月7日の帰り道に、芥川の周りを飛び回って気付かせ、そばの植物に止まった時の彼(彼女)

2012/6/7、京都府立植物園にて。(C)芥川賢治。
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