ハバロフスク裁判は「宣伝裁判」だったのか。

「戦犯裁判」であっても、東京裁判とハバロフスク裁判は性格が大きく異なる、という整理を提示する。
ハバロフスク裁判はソ連の国内裁判で、公開範囲が限定され、審理期間も短く、弁護も実質的に機能しなかったとされ、宣伝・政治ショーの側面が強いと論じる。
さらにNHKが被告の法廷写真を反復提示し、遺族の表情も含めて「極悪非道」を印象づける演出を行った点は人権侵害ではないかと批判する。
中国側の宣伝施設や対日プロパガンダの文脈を踏まえ、音声テープの内容を精査し、731部隊をめぐる論点を検証して「新たな歴史戦」への備えが必要だと結ぶ。

2019-01-28。
ハバロフスク裁判の本質を踏まえたうえで、今回の音声テープの内容を詳しく検証し、731部隊の真実を明らかにして中国の新たな歴史戦に備えることである。
NHKは番組で川島清や柄沢十三夫などの被告の法廷写真を「極悪非道な犯罪者」であるかのように何度も映し出した、と題し2018-04-06に発信した章が昨日gooベスト50に入っていた。
以下は前章の続きである。
東京裁判との違い。
では、同じ「戦犯」裁判でもハバロフスク裁判は東京裁判とどう違うのか。
① どちらも勝者による敗者への報復裁判であることは共通する。
② 東京裁判は連合国の判事や検事が加わった国際法廷だったが、ハバロフスク裁判は純然たるソ連の国内裁判だった。
③ 東京裁判は世界のマスコミに公開されたが、ハバロフスク裁判はソ連のマスコミとソ連市民にのみ公開された。
当時、どうせソ連の宣伝と見られて世界的には注目されなかった。
④ 東京裁判は昭和21年5月から昭和23年11月まで2年半の歳月をかけたが、ハバロフスク裁判はわずか6日間だった。
言い換えれば、東京裁判は時間をかけた審理が行われたのに対して、ハバロフスク裁判は審理らしい審理のない裁判だった。
⑤ 東京裁判は連合国と日本の弁護人がついて、米国軍人のブレイクニーのように見事な弁護をする人もいて判事・検事との応酬があったが、ハバロフスク裁判ではソ連の弁護人がついたものの被告の弁護はしなかった。
三友一男によると、裁判の前に弁護人をつけるといわれたが、本気で弁護してくれるとは思わなかったので断った。
だが、執拗に迫られて承諾したと記したうえで、裁判のとき弁護人は「検事同様の口調で、被告人を極悪非道の犯罪者ときめつけ、厳罰を当然のこととし、弁護の余地すらないときめつけた」というありさまだ。
川島清も弁護人とは事前に一回だけ会ったが、公判の話はしなかったと記している。
以上の事実からしてハバロフスク裁判が裁判の名に値しない宣伝(プロパガンダ)であり、政治ショーだったことは明らかだろう。
私がフェイク裁判と呼ぶ由縁である。
NHKは番組で川島清や柄沢十三夫などの被告の法廷写真を「極悪非道な犯罪者」であるかのように何度も映し出した。
また父親の法廷陳述テープを聞かされた柄沢十三夫の遺族の苦渋にみちた表情と重い口調も映し出した。
いずれも重大な人権侵害ではないのか。
中国は関東軍防疫給水部のあったハルビンの平房に「侵華日軍第731部隊陳列館」を設置して反日プロパガンダを仕かけている。
NHKの渋谷放送センター内に中国中央電視台(CCTV)の支局が入っていることは周知の事実だ。
今回の音声テープがCCTVに渡れば反日プロパガンダに利用されるのは目に見えている。
いずれ南京事件と同じように「細菌戦被害者30万人」のプロパガンダを仕かけてくるに違いない。
もっとも重要なことは、ハバロフスク裁判の本質を踏まえたうえで、今回の音声テープの内容を詳しく検証し、731部隊の真実を明らかにして中国の新たな歴史戦に備えることである。
その際「弁護人」の研究者が必須なのはいうまでもない。
(文中敬称略)。

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