反安倍による自家撞着――新元号「令和」をめぐって露わになった朝日新聞の本音

新元号「令和」への高い支持、若い世代ほど強い元号制度支持、そして安倍首相の露出をめぐる朝日新聞の違和感を通じて、反安倍感情が招いた自家撞着を描く一篇。
世論と乖離していく朝日新聞の論調を鋭く浮かび上がらせる。

2019-06-06
要するに天声人語の書き手は、新元号決定のあと、あちこちのTV番組に安倍首相が露出したことを忌々しく思っていたのだ。
しかしここでもまた、世論は朝日の思いに反する動きを見せた

以下は前章の続きである。
4月6、7日に、産経新聞とフジニュースネットワーク(FNN)が実施した合同世論調査によると、新元号を「良いと思う」という回答は87%にも達した。
しかも、元号が国民生活に定着し、制度存続が望ましいとの声は、むしろ若い世代のほうに多いという結果が出た。
同調査の結果を詳しく見ると、元号制度について「続けるほうがよい」という回答は、18~29歳85.4%、30代86.4%、40代87%、50代83.7%と現役世代では軒並み8割超えだったのに対し、60歳以上になると78.2パーセントと下がっている。
最近では、新聞を読むのは高齢者だけというのは一種の定説である。
とりわけ朝日新聞に関しては、「中心読者は七十代」などと巷間言われるが、新元号にまつわる調査結果を見れば、この「噂」もあながちウソではないのだろうと思われる。
反安倍による自家撞着
いま一度、『天声人語』に戻ろう。
4月3日には、新元号「令和」の考案者ではないかといわれている万葉集研究者、中西進氏のことが載った。
中西氏の業績を誉め、《万葉研究ではまぎれもない第一人者だろう》と書いたところまではよい。
問題はこのあとのくだりだ。
そんな中西さんが新元号「令和」の考案者ではないかと報じられている。
政府が明らかにしない限り、ご当人からは、そうとも違うとも言い出しにくいはずである。
万葉集が脚光を浴びるいま、その普及に尽くしてきた中西さんが、窮屈な立場に追い込まれてはいないか。
え?
そうだろうか。
中西氏を窮屈にしている意味がわからない、と思いながら読んでいくと、唐突にある名前が出てきて、この日の天声人語はつぎのように終わる。
安倍晋三首相はテレビ局をはしごして新しい元号に込めた思いを説いた。
だが、ほんとうに聞きたいのは碩学による奥行きのある解説だ。
考案者であろうとなかろうと、いまこそ「中西万葉学」の出番だろう。
ここで「反安倍」をねじ込んでくるとは、あまりの無理やりぶりに笑いがこみ上げてきてしばらく止まらず、笑い続けた。
要するに天声人語の書き手は、新元号決定のあと、あちこちのTV番組に安倍首相が露出したことを忌々しく思っていたのだ。
しかしここでもまた、世論は朝日の思いに反する動きを見せた。
4月13、14の両日、朝日新聞が行った世論調査では、安倍内閣を「支持する」と答えた人が44%と、前回より3ポイントも上昇したのである。
一方、「支持しない」と答えた人は32%と、前回より5ポイントも下落している。
自社の調査でのこの結果は、朝日新聞にとって極めて好ましくないものだったにちがいない。
この稿続く。

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