高山正之が暴く朝日新聞と東京新聞の取材なき報道――ハンセン病誤報、加計報道、官房長官への嫌がらせ

2019年7月21日発信。
週刊新潮掲載の高山正之氏の論考を紹介し、産経新聞の三菱重工爆破犯逮捕スクープと、朝日新聞のハンセン病家族訴訟誤報、東京新聞・望月衣塑子氏の加計学園報道を対比する。
本物の特ダネとは取材の積み重ねから生まれるものであり、政治的意図や売名を目的とした報道はジャーナリズムではないと論じる。

2019-07-21
官房長官に嫌がらせするよりはよっぽどましだ。
尤もハンセン病誤報と同じく別の狙い、例えば売名とかがあるなら、まともな取材なんて関係ないか。
以下は昨日発売された週刊新潮からである。
今週号においても高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を実証している。
取材はしません。
特ダネと言ってもピンからキリまである。
反原発屋から極秘の吉田調書をもらった。
調書をそのまま出せばまだ特ダネなのに。
くれた男の意に沿って「東電社員、全員脱走」なんて嘘を仕立てればもはや特ダネとは言わない。
沖縄の珊瑚に「KY」と落書きした。
その写真に「日本人の記念碑になる。
百年単位で育ってきたものを瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、すさんだ心の……」と降幡賢一記者が賛を添えたところで、これも特ダネとは言わない。
特ダネとはそんな小手先で捏ねて創るものじゃない。
例えば産経新聞の「三菱重工爆破犯、今朝逮捕」のスクープだ。
日本には70年代から反日を囁く支那人の組織があった。
日帝は支那を侵略し何万も殺した、アジアの民も搾取し犯し、苦しめた。
使嗾(しそう)された数人の黒ヘルが東アジア反日武装戦線「狼」を結成した。
最初は昭和天皇の爆殺を狙うが、さすがに日本人にはできない。
断念して「アジアを蚕食した」と吹き込まれた三菱を爆破した。
検索すると片足をもがれて絶命したOLなど写真が多く見られる。
生の現場を踏んだ記者たちは犯人への憤りで息が詰まった。
当時、産経の警視庁キヤップだった福井惇の『狼・さそり・大地の牙』(文藝脊秋刊)にその日から始まった取材チームの執念の行勤が記録されている。
ある記者は山谷のドヤ街に泊り込んだ。
爆弾製造の手引書「腹腹時計」を入手するためだった。
別の記者は警視庁の鑑識に張り付いた。
デカ宅に夜回りもした。
御用聞きではなく、集めたネタをぶつけにいった。
そんな取材の積み重ねがあってやがて「狼」の正体が見えてきた。
問題は警視庁がいつ動くか。
その感触を掴んで最後は福井が警視総監土田国保に詰めに行った。
特ダネのために捜査に支障をきたしたのでは話にならない。
翌日、各社は産経の特ダネに手も足も出なかった。
「逮捕すれば警視庁は即座に発表して各紙の夕刊には載る。
半日早く抜くのに何の意味がある」と嘯く社もあった。
が、その夕刊で産経は主犯大道寺将司逮捕の瞬間の写真を載せた。
各社は粛として声もなかった。
では朝日の特ダネ「ハンセン病家族訴訟、国が控訴へ」(7月9日)は一体何の意味があったのか。
家族も患者と同じに偏見に泣いた。
職を失い苛めにあった。
だから国家賠償せよという訴えはかなり無理がある。
熊本地裁が賠償を認めたあとも「国はいつも国民の敵」という風潮や刷り込みをそのままにしていいのかという声はあった。
ただ首相は「真剣に考える」と言った。
控訴斯限までまだ3日ある。
その段階で「安倍は控訴する」「冷血漢だ」と決めつける必要があったのだろうか。
当の安倍は朝日の特ダネが出た日に「控訴をしない」と言った。
特ダネは最初から誤報だった。
先走っておまけに誤報。
政治部長栗原某は翌日の紙面で「首相の意向を知る幹部に取材して」確信をもって書いたと言い訳する。
でも産経は総監に最後の詰めをした。
なぜ栗原は安倍に詰めなかったのか。
これでは別の狙い、例えば参院選向けに「冷酷自民」を叩く企画の前章にしようという悪意しか見えてこない。
東京新聞の望月衣塑子も取材に問題がある。
彼女は「加計学園認可は総理の意向」という朝日の報道をもとに菅官房長官に40分も質問して名を馳せた。
「執拗に質問しないと嘘をつかれるから」と言っている。
しかし取材すれば加計学園は朝日の当て推量で始まったと知るだろう。
あの文書も朝日だけが持つ。
しかも肝心な部分は紙上では黒くぼやかしている。
衣塑子は真実を追うというなら朝日を取材すべきだ。
あの文書を見せろとごねるのもいい。
官房長官に嫌がらせするよりはよっぽどましだ。
尤もハンセン病誤報と同じく別の狙い、例えば売名とかがあるなら、まともな取材なんて関係ないか。

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