武漢華南海鮮市場で何が行われていたのか――実験動物横流し事件が示す中国の闇

現代ビジネスの記事を引き、中国農業大学の李寧教授による実験動物・牛乳の不正処理事件を紹介する。実験後の動物が市場に流れていた可能性と、武漢華南海鮮市場でも同様のことが行われていたのではないかという中国国内の疑念を論じる。

2020-03-30
これと同じことが、新型コロナウイルスの発生源と言われる湖北省武漢の華南海鮮市場でも行われていたのではないか。
以下は、中国の関係者の女性たちの英訳を検索している時に発見した労作である。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70495?page=6
医療・健康・食。
中国。
不正・事件・犯罪。
新型コロナ、武漢「美人すぎる39歳の研究所長」が握る発生の謎。
やはり何らかの「事故」があったのでは。
ある判決から沸いた「疑念」。
いまや日本も中国も、新型コロナウイルスのニュース一色の感があるが、それと一見関係なさそうで、実は大いにあるかもしれない中国の話から始めたい。
先月3日、新型コロナウイルスの震源地である湖北省武漢市から2183kmも北上した吉林省松原市の中級人民法院、地方裁判所で、「2015年第15号」と呼ばれる汚職事件の裁判の判決が出た。
それは、李寧被告、57歳に12年の実刑、及び罰金300万元、約4700万円、かつ賄賂として得たすべてのものを国庫に上納させるという厳しい判決だった。
李寧被告は、中国の農業部門の最高学府である北京の中国農業大学の教授だった。
私の友人に、中国農業大学の卒業生がいるが、確認したらクローン研究の第一線に立つスター教授だったという。
クローン研究の第一人者だった李寧被告。
この判決文は、計20ページもある長文で、日本人の私からすれば、「まさか!」と思うようなことが縷々書き連ねられている。
それらを簡述すると、以下の通りだ。
被告人。
李寧、男、1962年7月9日江西省信豊県生まれ、漢族、博士、中国工程院院士、中国農業大学教授、中国農業大学生物技術国家重点実験室主任、北京済普霖生物技術株式会社社長、北京市海淀区在住。
2014年6月21日に逮捕し、吉林省拘置所に拘置中。
罪状。
李寧被告は2008年7月から2012年2月の期間、課題の研究の中で科学研究費を使って、実験用の豚と牛を購入した。
李寧被告は、課題研究の実験を終えた豚、牛、牛乳を、不法に処理した。
その過程で、1017万9201.86元、約1億6000万円を個人の銀行口座に振り込ませた。
かつ、研究費の残額2559万1919元、約4億円を着服していた。
また、人件費621万2248.51元、約9800万円を虚偽申告していた。
これらも含めて、李寧被告は部下の張磊研究員と共に、職務上の権限を利用して、国有財産3756万6488.55元、約5億9000万円を着服した。
これは中華人民共和国刑法第382条、第383条の規定に抵触し、汚職の罪で刑事責任を負うべきである。
かつ、この共同犯罪において、李寧被告が主導的な役割を担っており、主犯として処罰されるべきである。
本訴は、2015年4月10日に起訴され、同日に吉林省松原市人民法院が受理した。
2015年8月20日、21日、及び2019年12月30日に公開の審理を裁判所にて行い、結審した。
この判決の日、杜岩裁判長は、異例とも言えるメディアとの一問一答を許可した。
正確に言えば、実際には行っていない「メディアとの一問一答」という形式で、判決文の正しさを主張したいために補足説明を発表したのである。
これは中国人民銀行などでも使われている手法だ。
杜裁判長は、その中で罪状について、こう述べている。
「李寧の汚職は3つのものを含んでいる。
第一に、実験後の動物や牛乳を売って利益を得ていたこと。
第二に、本人及び他人名義で課題研究費を着服していたこと。
第三に、本人及び他人名義で人件費を着服していたことだ。
その中で、李寧は本人名義の課題研究費を着服していた以外に、虚偽の領収書を223枚も切っていた。
それによって他人名義の科学研究費2092万元、約3億3000万円を着服していた。
これは全体の82%にあたる。
検察機関はそれらの書証を調べ上げ、証人の証言を取り、共犯者の供述と照らし合わせ、証拠を確定させていったのだ」
この1月3日に判決が出された刑事事件が、いま中国で、にわかに注目を集めている。
それは、農業部門における中国の最高学府である中国農業大学でさえ、「実験を終えた豚や牛、牛乳を、密かに業者に売り渡していた」という事実が明らかになったからだ。
業者はそれらを素知らぬ顔で市場へ持って行き、市場では他の豚や牛、牛乳と一緒に売られていたに違いない。
これと同じことが、新型コロナウイルスの発生源と言われる湖北省武漢の華南海鮮市場でも行われていたのではないか。
そんな疑念が、中国のインターネットやSNS上で飛び交っているのである。

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