女性議員を増やせばよいという浅薄な議論への反論
世界経済フォーラムの女性地位ランキングと朝日新聞的な男女論の浅薄さを、高山正之氏の論考から読み解く。日本女性の本質的な強さ、神道以来の女性優位、そして辻元清美氏や蓮舫氏の政治姿勢を通して、単純な女性議員増加論の危うさを論じる。
2020-05-02
辻元清美、あるいは蓮舫。
対策を考える時に、去年の桜だけを論じ続けた。
こんな人達を増やすよりは、ずっと百二十一位のままの方がいい。
以下は、四月三十日に発売された週刊新潮の掉尾を飾る、高山正之の連載コラムからである。
この論文も、彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
中でも私は、世界経済フォーラムが、あろうことか、津田大介を日本の次世代指導者として顕彰したことを初めて知った。
本欄は、国連や国際社会の出鱈目さを世界に向かって告げ、言及し続けている世界で最初の論文集であるとの自負がある。
彼は、本欄の正しさも証明してくれている。
女議員の鑑。
二十世紀の終わりころに登場した世界経済フォーラムは、グローバリズムの落し子の集い風な一面がある。
毎年一月、スイスのダボスで開かれる総会には、メルケルやビル・ゲイツ、習近平に加えて、金持ちNGOも沢山顔を並べる。
今年は、そんなNGOが担ぐ気候変動少女が凄んで見せる余興もあったが、あとは「大金持ちとシャンパンを飲み明かす」、ボリス・ジョンソン英首相、いつもの形になったようだ。
その昔、米通商代表ミッキー・カンターが酔って二階から落ちて会議を休んだ事件が、それを象徴している。
このフォーラムは、お節介にも各国の次世代指導者を認定もする。
日本からは津田大介が選ばれて顕彰された。
日本人の間では、同じ金髪ならカズレーザーの方がよかった、という声が大きかった。
白人国家に比べ、有色人国家がいかに劣るかを統計化する趣味もあって、直近では国別に女性の社会的地位をランク付けした。
日本女性は百五十三か国中百二十一位。
日帝支配まで名前もなかった韓国女性、百八位よりも低い。
低い理由は、「女の政治家の少なさ」という。
しかし日本では、どの政治家もカミさんには頭が上がらない。
天照大神以来の実態を無視したランク付けには首を傾げたが、朝日新聞だけは大騒ぎした。
「男は目立つ女を排撃する。我が朝日も出来る女記者を潰した」と、編集委員の福島申二が日曜コラムに反省の弁を書いていた。
なんで朝日の男は女性蔑視をし続けるのか。
その答えに福島は、バージニア・ウルフの「男にとって生まれつき人類の半分が自分より劣っていると感じられたら、それは大きな自信になる」を挙げる。
俺たちもそのつもりで女を差別してきた、と。
しかし、ウルフも福島も大きな誤解をしている。
男は「生まれつき」女より偉くはなかったのだ。
人間社会も、動物と同じに母系社会だった。
女は、いい種を残すために、外敵を倒せ、いい狩りができる強い遺伝子を持つ男を求めた。
並みかそれ以下の男は、一生、女に相手にされなかった。
でも、欲望は強い。
そこで、駄目男どもは宗教というものを考え出した。
そのいい証拠が、どの宗教も夫の偉さと妻の貞節を謳っていることである。
女が男を選ぶ母系社会を終わらせ、男が女を選び、女は夫のみに貞節を尽くす男社会に変えた。
宗教によって人類は進歩をやめた。
だが、並み以下の男にも春は来た。
かくてユダヤ教は、女がよそ見をしないようにベールをかぶせ、アブラハムには妻サラのほかに妾ハガルを持つ権利を保証した。
イスラムは女の不倫を死刑とし、ヒンズーは「たとえ夫が酒乱でも女遊びをしても妻は夫を神と思って仕えよ」と命じる。
男達は初めて「女より優位」を勝ち取れた。
ウルフの言う男優位の世界に変容していった。
ただ、神道の世界だけは、天照大神以来、女性優位のまま推移してきた。
世界経済フォーラムも朝日も、それが分かっていなかった。
では、優位な日本女性がなぜ政治家を志さないのか。
それは、昨今の政治家が、常に偽善と悪意に満ちた野党の罵声に耐えねばならないからだ。
そんなものは亭主に任せて、自分は好きに生きる。
首相夫人がいい例ではないか。
ただ、一旦志せば、上川陽子のようにやれる。
彼女は、麻原彰晃も少年殺人犯も、躊躇なく処刑した。
並みの男にはできない強さだ。
辻元清美も議員になったが、志がやや違った。
彼女は四千万円を超える報酬にも満足せず、秘書給与二千万円を詐取し逮捕された。
それでも志は変えずに返り咲いた。
政治活動は、鯛の腐り方を講義したほか、何かあったか。
あるいは蓮舫。
中共にも通じてきた家柄なのに、あのウイルスの危なさを日本人に警告もしなかった。
対策を考える時に、去年の桜だけを論じ続けた。
こんな人達を増やすよりは、ずっと百二十一位のままの方がいい。