偽造身分証明書と傲慢な対日観――坂東忠信・高山正之対談に見る中国共産党体制の法意識と歴史認識
元警視庁刑事・通訳捜査官の坂東忠信氏が語る偽造滞在延長手続きと地方における不法滞在の実態、高山正之氏が紹介する李鵬元首相の対日発言、天皇皇后両陛下の中国訪問、天安門事件、周恩来による尖閣問題への対応を通して、中国共産党指導部の法意識と対日認識を考察する。
2020-07-06
さらに滞在延長手続きまで偽造する始末。
こうした者たちは東京ではなく、地方によくいた。
地方では警察官が少ないため、犯罪に気づくまでに時間がかかることもしばしばあったという。
今月号の月刊誌WiLLに掲載されている、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之氏と、元警視庁刑事・通訳捜査官である坂東忠信氏の対談特集「中国人の正体を知れ」は、日本国民のみならず、世界中の人々が読むべきものである。
相手の行動原理を理解せず、理屈だけで外交交渉を重ねても、次の一手を打つことはできない。
以下は前章の続きである。
本対談には、中国人全体の性格や行動に関する強い評価が含まれている。
それらは、高山正之氏と坂東忠信氏が、それぞれの取材、捜査、歴史認識に基づいて述べた見解として掲載する。
【李鵬の仰天発言】
坂東
さらに、滞在延長手続きまで偽造する始末でした。
こういった連中は東京ではなく、地方によくいたのです。
地方は警察官が少ないため、犯罪に気づくまでに時間がかかることもしばしばでしたね。
高山
やることがずる賢い。
平気で嘘をついて人をだまし、礼節も欠く。
李鵬の言動に仰天した覚えがある。
天安門事件、1989年によって、中国の国際的評価は地に堕ちた。
中国は失地を回復しようと、天皇皇后両陛下の中国ご訪問を画策した。
1992年にそれを実現したときの中国の首相が、李鵬だった。
それから2年後、李鵬がオーストラリアの首相、ハワードに会ったとき、次のように語った。
「今の日本の繁栄は一時的なもので、あだ花です。その繁栄をつくってきた世代の日本人が、もうすぐこの世からいなくなりますから、20年もしたら、国として存在していないのではないでしょうか。中国か韓国、あるいは朝鮮の属国にでもなっているかもしれません」
あれほど日本の世話になっておきながら、全くの恩知らずである。
それが中国人に共通する性格だとしても、仮にも首相である男が、天皇陛下に拝謁する栄にあずかりながら、外交辞令さえ知らず、ここまで傲慢になって恬としている。
無礼傲慢な李鵬は、中国人そのものを象徴している。
坂東
日本は用済みだと。
高山
朝日新聞は、2019年に李鵬が死去したとき、次のように書いた。
「1989年の天安門事件では、首相として戒厳令公布や学生らの弾圧に踏み切った党指導部の判断に深く関わった」
2019年7月23日付の記事である。
このようなきれいごとではなく、多くの人々を殺しても涼しい顔をしていられる李鵬の素顔を書くべきだ。
高山氏は、それが中国人にも中国指導者にも共通するものだと述べている。
周恩来にしても、共産党政権のナンバー2の地位にいながら、田中角栄と会談した際に、次のように語った。
「これ、尖閣問題を言い出したら、双方とも言うことがいっぱいあって、首脳会談はとてもではないが終わりませんよ。だから、今回はこれには触れないでおきましょう」
田中角栄は、周恩来の発言を聞いて唖然としたという。
首脳会談を打ち切り、帰国するべきだった。
この稿続く。