日本の「失われた20年」と菅政権の失敗――「政治主導」の虚構、官・言複合体、そして救国内閣の条件

2011-6-10
日本の「失われた20年」を作ったのも、今の惨状を作ったのも、彼等…。
案ずるより フジマキに聞け、藤巻健史 週刊朝日6月17日号から。 
文中黒字化と*~*の注釈は私。
菅政権の二つの失敗
…前略。
菅さんの失敗の第一は、公約に掲げた「政治主導」がうまくいかず、それでも「政治主導」を印象づけるための「パフォーマンス」が過ぎたことだろう。
本来の「政治主導」とは「日本の将来」に対するビジョンを明確にし、それを達成する細かい戦術は官僚に任せることだと思う。

しかしながら民主党は思想が異なる人々の集団で、党として明確なビジョンが打ち出せなかった。
これでは「政治主導」などできっこない。
第二の失敗は、今回のような危機の際に最も重要なリーダーシップが発揮されなかったことだ。
外資系企業は、トップによって業績が大いに変わると、以前この欄に書いた。
トップダウン方式で意思決定がなされるからだ。
ただ、それがうまくいくには条件がある。
外銀時代の私の上司は「彼が私の上司なのは当たり前」と思う実力者ばかり。
私よりも明らかに頭脳明晰、経験も能力もある人たちだった。
その組織でいぢばん知識も経験も実力もある人がトップに座るからこそ部下がついていく。
それゆえリーダーシップが発揮され、業績を向上させることができる。
つまり、菅内閣の布陣ではどだい無理な話だった。


*日本の「失われた20年」を作ったのも、今の惨状を作ったのも、彼等…官・言複合体…なのである。
彼等の論法とは常に「悪魔の三段論法」…或る者は、サンデルの正義論を枕詞として、或る者は現首相夫人を持ち上げて…それぞれ何の話かと思えば、彼を悪人に仕立てるための話だった。
戦争に導いたのも彼等、今を作って居るのも彼らなのである。
これほどに悪辣で愚かな彼らに誘導され続ける国民の知能指数を、我々は、考えるべき時に来ているのだ。*


財政破綻まぢかなうえに大震災が起きた日本は、いま強力なリーダーシップを持った「救国内閣」を必要としている。
だとすれば、きちんと将来のビジョンを語る総理のもとに、その道の最高級のプロを大臣としてずらっとそろえるべきだ。
危機の際は、総理大臣はともかく、大臣がすべて政治家である必要はまったくない。
最高級のプロがトップになれば、自負心のある官僚も言うことを聞く。
まさに政治主導で国難に対処できる。
米国では、ハーバード大学の教授だったサマーズ氏や、ゴールドマン・サックスの共同経営者で金融に精通していたルーピン氏やポールソン氏というプロ中のプロが、政治家ではないのに財務長官になった。
そして配下のプロ集団を采配した。
だからこそ、金融危機を早期に収拾できたと思い出すべき時なのだ。

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