オマーンで始動した1200億円のガス発電事業――丸紅・中部電力とカタールの資源戦略

2011-6-14
オマーンでガス発電 丸紅と中部電事業費1200億円…日経新聞6月14日 9面より
【ドバイ=太田順尚】
丸紅と中部電力は中東産油国のオマーンで大型発電事業に乗り出す。
カタール政府系の電力水会社と組み、オマーン東部スールでガス複合火力発電所を建設、15年間運営する。
総事業費は15億ドル(約1200億円)超。
福島第1原子力発電所事故で代替エネルギーの確保を迫られる中、世界最大の液化天然ガス(LNG)生産国のカタールと連携することで、資源の安定確保につなげる。
オマーン政府が実施した事業権入札で優先交渉権を獲得した。詳細を詰めて正式契約する見通し。
設立する事業会社には丸紅が50%、中部電が30%、カタール電力が15%出資する。
ガス複合発電はガスタービンで発電すると同時に排熱を利用して蒸気タービンも回すため、発電効率が高い。
出力は200万キロワットで、同国の既存能力の約半分に相当する。
2014年から電力を供給。
燃料はオマーン産の天然ガスを使う。
オマーンは急速な人口増と産業化に伴い、年率7%超で増える電力需要への対応が急務となっていた。
日本企業にとっては、1月に中東で民主化運動が始まった後に獲得した初の大型インフラ事業案件となる。
日本政府も国際協力銀行などを通じて支援する方向だ。
中部電にとって、カタールは年400万トン超のLNGを輸入する最大の調達先。
浜岡原発の運転停止の際も、代替燃料の追加供給を要請した。
今回の案件はカタールにとって初の海外電力事業となり、中部電は発電所運営ノウハウを提供することでLNGの安定調達につなげたい考えだ。
総事業費の25%前後に当たる4億ドル弱(約300億円)は4社の出資金で確保。
残りは国際協力銀のほか、三菱東京UFJ銀などの融資を受ける方向で検討している。

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