ドイツ人の中国贔屓はどこから来るのか――川口マーン恵美氏が暴く、親中ドイツの深層

川口マーン恵美氏の論文を通じて、ドイツの公営放送やメディアに見られる異様な中国擁護の実態を検証する。経済依存、反米思想、歴史認識が重なり合い、ドイツ人の親中感情がどのように形成されたのかを明らかにする章。

2020-05-27
中国絶賛はまだこの百倍ぐらい続くのだが、ここら辺でやめる。
ただ解せないのは、どこからこのような親中の思想、それも巌のように強固で、一片の曇りもない、透明で美しい親中の思想が出てくるのか?
以下は、発行部数No.1の独大衆紙が「習近平に宣戦布告」と題して昨日発売された、日本国民のみならず世界中の人たちが必読の月刊誌Hanadaに掲載された、作家・川口マーン恵美氏の論文の続きである。
川口さんはドイツ人と結婚してドイツに暮らしている人である。
彼女の論文は、私のドイツ人に対する論説が正しかった事も証明している。
反日、親中、親韓のドイツ人。
そのようなドイツ人を作り出した事にも、朝日新聞は大いに貢献しているのだ。
そんなドイツの実態を知ってか知らずか、NHK等のテレビメディアは、日本政府を批判する、あるいは日本を貶めたいと彼らが考える時には、必ずドイツを引き合いに出し、称賛する。
如何に自虐史観の塊とは言え、彼らほどの馬鹿は世界のどこにもいない。
自分達を侮蔑している国民を常に称賛する、そんな馬鹿があなたの国のTV放送局だとしたら、どんな気がする?
前文省略。
文中強調は私。
中国を礼賛する国営放送。
そもそもドイチュラントフンクに関しては、私は、リベラルではあるが、内容はしっかりしていると思っていたので、こんな品の悪い書き手がいることにたいそう驚いた。
調べてみたら、このジャーナリストは他の記事で、ボリス・ジョンソン英首相を「ポピュリスト、目立ちたがり」、直訳では「舞台の上のブタ」、「馬鹿者」、直訳では「腸詰のようなデブ」と口汚く罵っている。
ドイツには言論の自由があり、何を書こうが勝手だが、ドイチュラントフンクは公営放送だ。
こんな悪口三昧を聞かされるために私も公共料金を支払っているかと思うと、ちょっと悔しい。
なお、あちこちで拡散されたこのビデオには、多くのコメントが投稿されたとして、彼はその中の一つを、鬼の首でも取ったように紹介していた。
「ビルトの新聞紙で死んだ魚を包むのは、死んだ魚に対しての侮辱だ」
いくら何でも、ビルト紙の購読者に対して失礼ではないか。
同じぐらいすごかったのが、テレポリスというニュースページに女性ジャーナリストが書いた、気が遠くなるほど長い記事。
彼女はまず、ライヒエルト氏が箇条書きにした五項目を一つずつ潰していく。
たとえば、①の監視国家に対しては、「ドイツも諜報機関を持っている」。
②の知的財産の盗難に関しては、「ファーウェイは、知的財産のための世界的機関のリストで、すでに三回も最高位を占めている。ヨーロッパの特許出願でも、ファーウェイはトップにいる。米国立科学財団によれば、2017年、中国の論文の数は、他のすべての国の論文を合わせた数よりも多かったという」と、限りない例を挙げて中国を絶賛する。
彼女の文章を読んでいると、中国の知的財産の盗難などは、ライヒエルト氏の勘違いであると思えてくる。
すごいのは③のコロナ隠蔽についてで、中国大使館の発表をそのまま載せ、「中国の警察はパニックとフェイクニュースを広めないよう、医師に指令を出しただけ」と言い切った。
これにはさすがに驚いた。
①の政治犯の管理に比べて生物科学研究所の管理が緩いということについては、「中国が政治犯をどのように扱っているか、本当に知っているのか、聞いた話を言っているだけなのか」。
彼女にかかると、ウイグルやチベットの民族抑圧も単なる虚構にすぎない。
中国の擁護に関しては、中国スポークスマンよりも熱心である。
「ナチ党の機関紙」と揶揄。
⑤の習近平氏の権力については、「そうでしょう、もちろん、一人のドイツのジャーナリストが、中国という国に対して心から願っているのが、指導者の危機という素敵な出来事。そして、自分がその没落に少しなりとも寄与したのならさらに嬉しいでしょう。だから、素早くユーチューブにビデオをアップして、その愚劣で卑怯な批判が中国で聞いてもらえることに賭けてみる。でも、中国は抑圧的で、すべての批判的なインターネットのサイトは停止されるはずだったのではないですか?」
「もし中国が、このやり方に騙されたと感じ、独中関係が悪化するとしたら、アメリカ贔屓のビルト紙は、これによって少し“民間外交”に貢献したということになるのでしょうか……」
「彼らは寛大にも、救済者としてマスクや医療機器や援助要員を提供した。この行為が、“友好”か、“冷笑を浮かべる帝国主義”か、ビルト紙のチーフにはその違いがはっきりわかるようですね」
「ちなみに、“私たち”は医師や機器を世界に送りましたか?」
「ライヒエルトさん、本当に興味深いことです。気に入らない国家とその国民を否定するためなら、民族主義の観察者は左翼の語彙まで意のままに使うとは」
「民族主義の観察者」というのは、かつてのナチ党の機関紙の名前だ。
そして、左翼の語彙というのは「帝国主義」。
つまり、このジャーナリストは、ライヒエルト氏のことをナチだと揶揄し、そのくせに左翼のように「帝国主義」という言葉で習近平氏を非難するのは奇妙だと言っているわけだ。
中国絶賛はまだこの百倍ぐらい続くのだが、ここら辺でやめる。
ただ解せないのは、どこからこのような親中の思想、それも巌のように強固で、一片の曇りもない、透明で美しい親中の思想が出てくるのか?
ドイツ人の中国贔屓。
この著者はものすごくアメリカが嫌いらしいので、ヨーロッパからアメリカを追い払ってくれるなら中国は大歓迎ということか。
いや、ヨーロッパだけでなく、世界全体がアメリカの支配から脱却するためには中国が必要であると思っているのかもしれないが、それにしても、やはり解せない。
アメリカにも数多の欠点はあるものの、だからといって、中国の支配のほうが良いというのは、ヒマラヤ山脈をも飛び越すほどの思考の飛躍である、と私には感じられる。
ドイツ人の中国贔屓は半端ではない。
仲がいいのは、すでに百年も前からだ。
中国とドイツの間には歴史問題もなく、ドイツ人の持つ中国のイメージとは、古代からの神秘的で壮大な姿と、現在のエネルギッシュな様子ばかり。
しかも、GDPの半分近くを輸出に頼るドイツ経済は、ここ10年あまり、年を追うごとに中国市場に依存していった。
何と言っても、ドイツ車の3台に1台は中国市場向けなのだ。
こうして、ドイツでは多くの企業がチャイナマネーの恩恵に与ってきたため、政治家は中国を丁重に扱い、メディアも悪くは書かなかった。
それどころか、EUで中国が不利な扱いを受けそうになると、率先して助けていたのがドイツ政府だったのだ。
中国の機嫌を損ねることは国家のタブーだった。
悪いニュースがないのだから、ドイツ国民が中国に対して良い感情を持ち続けていたのは当然のことだった。
私が少しでも異議を申し立てれば、「日本人と中国人は仲が悪いから」と片付けられた。
それどころか、「日本人は中国で蛮行を働いていたくせに、批判するとは反省がない」と、自分が世界を中立に見ているかのように振る舞う人もいた。
12月になると、歴史番組として「南京大虐殺」が登場し、日本の評判は必ず地に落ちた。
ちなみに、ドイツ人ジョン・ラーベ著『南京の真実』の原題は、Der gute Deutsche von Nanking、「南京の良きドイツ人」である。
ただ、この本には、あまり「真実」は書かれていないように思う。
しかし、である。
いくら百年来の中国贔屓のドイツ人といえども、現在のコロナ騒動での中国の行動には、さすがに「あれっ」と思っている人は増えた。
だから、この中国擁護の記事を読めば、やはりちょっとおかしいと思うのではないか。
一方で、あたかも一寸法師のように、巨大な中国に戦いを挑むライヒエルト氏のほうも、突然、政府が口にもしていない賠償金の話を持ち出すなど、少々エキセントリックすぎる。
そう思えば、大手紙が彼の記事を無視した理由もわからないではない。
中国というのは、お金、賄賂、裏金を含む、そして力、脅し、暴力を含む、それらを武器としてプロパガンダ戦を遂行する国だ。
そのためには、さまざまな国際機関を利用することも厭わない。
そんな中国の前で、日本は常に劣勢に立たされ、いつの間にか、政官学財メディアのいずれもが、ほぼ乗っ取られてしまった。
そしてドイツでも、実は同様のことが静かに進行しているように思う。
中国観を変貌させるか。
とはいえ、中国の日本とドイツの扱いには、もちろん大きな違いがある。
日本に対して中国は激しい憎悪の感情を持ち、いつか叩きのめそうと思っているらしいが、ドイツに対しては、少なくともこれまでは最高に友好的だった。
そして、ドイツ人も中国に対しては親しみを覚え、商売でも、いわばウィンウィンの関係を維持している。
良好な関係は、メルケル政権の間にさらに進化し、メルケル氏をして、「中国はわが国にとってアジアで一番大切な国」と言わしめるほどになった。
しかし、もしかすると、いま、ドイツ人の親中感情には小さなヒビが入りかけているのかもしれない。
今回の中国擁護派の火のように激しい攻撃は、ひょっとすると、その兆しを敏感に感じ取った末の過剰な反応なのではないか。
もしそうならば、今回の論争は、ドイツ人が中国との関係を少し見直すきっかけになるかもしれない。
願わくば、ドイツ人には、これまでのように経済だけでなく、歴史・文化・思想的な側面からも、中国を冷静に分析してみてほしいものだと思う。
武漢発コロナウイルスが、ドイツの中国観をどのように変貌させていくか、あるいはまた元の鞘に戻るのか、興味は尽きない。

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