武漢熱クライシス最大の問題――青山繁晴氏が問う「国際調査団が入れない武漢」の闇

青山繁晴氏の論考をもとに、武漢熱クライシスの最大の問題は、発生源である武漢に信頼できる国際調査団が入れないことにあると論じる。
新型ウイルスの潜伏期間の異様な幅、WHOへの中国の影響、ウイルス兵器化のリスク、そしてテレビ報道の問題点を通じて、国家危機管理の重要性を訴える。

2020-03-13
この武漢熱クライシスの最大の問題は、新しいウイルスの発生源である武漢に、信認に足る国際調査団が入れないことだ。
以下は日本国民のみならず、世界中の人達が必読の月刊誌Hanadaに掲載された、参議院議員、作家、近畿大学客員教授、東京大学自由研究ゼミナール講師である青山繁晴氏の論文からである。
武漢熱クライシスを超えて。
感染症の恐ろしさを、まことに非力ながら警告して久しい。
不肖わたしは、感染症やテロリズムを含む現代の脅威に対する国家の危機管理が、国会に出る前からの本業のひとつである。
だから、およそ22年近く、ちいさな警鐘を打ち鳴らしてきた。
そして、とうとう、この日が来ている。
しかし、世界の終わりが来たわけではない。
この武漢熱クライシスの最大の問題は、新しいウイルスの発生源である武漢に、信認に足る国際調査団が入れないことだ。
中国が支配を強めたWHO、世界保健機関の調査団が入っても、むしろ逆に、操作された情報が発出される懸念がある。
そのために、ウイルスの正体が分からない。
武漢熱のウイルスは、奇怪とも言える能力を、なぜか備えている。
たとえば、潜伏期間がゼロから少なくとも20日以上。
中国の一部の研究者の説では、患者のひとりは24日に及んだという。
異様に幅が広い。
まだまだ確定的なことは言えない。
だが、現状ではこうである。
インフルエンザのウイルスは1日から3日。
ノロウイルスは1日から2日。
感染性胃腸炎のウイルスは1日から3日。
ロタウイルスも1日から3日が、その潜伏期間だ。
おおむね似ている。
これらに対して、SARS、重症急性呼吸器症候群や、MERS、中東呼吸器症候群といったコロナウイルスは、幅がある。
空気感染はせず、致死性のある呼吸器症状を引き起こすという性質が基本のウイルスである。
SARSで2日から10日。
MERSは2日から2週間だ。
だが、武漢熱を引き起こすコロナウイルスの潜伏期間は、さらに際立って幅が広い。
あくまで仮のシミュレーションとして考えれば、という話である。
だが、SARSやMERSのコロナウイルスを元にして、潜伏期間の幅を極端に引き延ばしたかのようにも見える。
もしもウイルスを兵器化するなら、通常の潜伏期間を大きく変えたくなるはずだ。
なぜか。
戦場で将兵をすぐに殺害したり、戦闘能力を喪わせたい場合は、潜伏期間ゼロ。
逆に、戦争にも見えないまま、どこかの地域や国を葬ったり、打撃や混乱を与えたりしたい場合は、潜伏期間をできるだけ長く取る。
1か月前後も発症しなければ、感染している本人も自覚のないまま動き回る。
そして、スーパー・スプレッダー、すなわち、ひとりで多くの人間に感染させる患者となる。
発症した頃には、まるでネズミ算のような印象で感染を広げることもできる。
致死率が低い弱毒性の場合でも、社会や国の打撃は、どれほど大きいだろうか。
ウイルスに弱毒性から強毒性への変化のスイッチを組み込むという悪魔の成功を達成していれば、社会や国の壊滅に直結する。
致死率が低いとテレビで強調し続ける人は、ウイルスが兵器化されているリスクを、最初からまったく根拠なく排除しているのか。
あるいは、自分にはうつらないと無意識に考えて、自分だけは安全圏に置いているのかもしれない。
自分の足で現場に分け入り、ひとのために尽くすことよりも、自分がテレビに出演できることを、ほんとうは心の中で最優先させている。
そうであれば、このような行動になる。
これは余談。
ただし、武漢熱クライシスをめぐるテレビ報道の現状を考える上では、必要な余談だ。
この稿続く。

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