早すぎるワクチン開発と日本メディアの沈黙――中国の印象操作に乗せられる日本

月刊WiLL掲載の河添恵子氏と孫向文氏の対談を引き、中国が開発したとするワクチンの不自然な速度、軍事科学院・軍事医学研究院の関与疑惑、レムデシビル特許問題、日本メディアによる中国寄りの印象操作、そして『ランセット』論文をめぐる疑問を論じる。

2020-03-30
その瓶のラベルの一番下には、なんと「軍事科学院と軍事医学研究院」の文字(笑)。
中国メディアが報道する際は、わざわざ下の部分を隠していました。
以下は前章の続きである。
早すぎるワクチン開発。

先日、中国が開発したというワクチンの瓶の写真が流出しました。
その瓶のラベルの一番下には、なんと「軍事科学院と軍事医学研究院」の文字(笑)。
製造元として、民間の製薬会社の名前もありますが、それはあくまで開発協力のレベル。
中国メディアが報道する際は、わざわざ下の部分を隠していました。
河添
隠せば逆に「正しい製造元」と言っているようなものですね(笑)。

不思議なのは、ワクチンの開発スピードについてです。
「中国国家衛生健康委員会」(中国の厚生労働省)が、新型コロナウイルスの発生を正式に発表したのは1月8日、流出したワクチンの製造年月日は、2月26日でした。
わずか1ヵ月程度で、新型ウイルスのワクチンが製品化できるわけがありません。
通常、ワクチンを開発する際は、動物実験だけでも半年以上、また臨床実験やデータ収集などすべて合わせると、少なくとも1年から2年ほどかかるというのがワクチン開発の常識です。
アメリカが「ワクチン開発に成功する」「これから臨床実験の段階に入る」と発表した当日、中国は「ワクチン開発に成功した」と発表しました。
今も新型コロナウイルスは謎が多いにもかかわらず、なぜアメリカと中国だけが早々にワクチン開発に着手できたのか。
私はおそらく、石正麗研究員が『Nature』に論文を発表した2015年から、アメリカは開発に着手していたと考えています。
河添
イギリスやロシア、カナダなど、日本以外の大国は論文の存在も知っていて、いろいろ備えていたと推測します。
オーストラリアも、確か半年ほどでワクチンが商品化できると早々に報じていました。

注目しているのは、アメリカの製薬会社が武漢肺炎患者を治療する新薬「レムデシビル」を発表した1月20日の同日、中国が後を追うように国内で特許を取得した、完成したと公表した点です。
アメリカが言わなければ、中国は沈黙だったのでは。
結局、世界中を巻き込むような災難が起きても、中国政府が考えるのは「金」のことだけです。
河添
権力者は、錬金してこそ権力の座に居続けられますから。
彼らにとって人命など、鳥の羽より軽いものなのです。
中国の印象操作に乗っかる日本。
河添
新型コロナウイルスにまつわる世界の報道から、日本が目覚めるチャンスなのですが、マスメディアが隠蔽している、という構造です。
政治家もしかり。
どこを向いて仕事をしているのやら。

中国のメディアは、「アメリカでは多くの人々がインフルエンザで亡くなっている。なぜ新型コロナウイルスばかりを報道するのか」と話をすり替え、印象操作を行っています。
こうした報道が目に付くようになってから、日本のテレビやメディアでも、インフルエンザと比較したり、あるいは「新型コロナウイルスは、インフルエンザとさほど変わらない」との論調が増えたように感じます。
私には、中国がプロパガンダの一つとして、日本のメディアを巧みに利用し、日本人に自分たちの主張を浸透させようとしているようにしか思えません。
河添
そして、多くは「天然のコロナウイルス」「コウモリを食べた中国人から発生した」という疑わしい情報だけで、思考はストップしています。

日本のメディアが真実を報道しないのは、おそらくスポンサーの影響力が強いのでしょう。
2月にイギリスの雑誌『The Lancet』に、27人の“自称”生物学者の連名で論文が発表されました。
「新型コロナウイルスは自然発生的なもの」「人工編集されたというのはデタラメで陰謀論」と結論付けた内容だった。
すると、途端にNHKをはじめとする日本のマスメディアが一斉にそれを報道し始めたのです。
河添
『The Lancet』に掲載された原文をきちんと読んでいないので、言及は控えますが、中国マネーが動いている、あるいはもっと欲しいとおねだりしたい研究者らの論文かなと思いました。
そもそも、27人もかかわったことにすれば、ホラ内容でも責任逃れができます。
能力がある学者なら数十人で書く必要はないでしょう。
手柄が自分のものにならないのですから。
この稿続く。

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