菅義偉が語る安倍長期政権の秘密—政治主導で改革を断行した内閣の実像

2019年7月9日発信。
本稿は、月刊誌Hanada八月号掲載の菅義偉官房長官インタビューを通じて、安倍長期政権を支えた最大の要因が「政治主導」にあったことを明らかにする一篇である。
アベノミクス、日銀との連携、安全保障関連法、観光立国政策、ビザ緩和、免税制度拡充など、従来の政権では成し得なかった改革が、総理主導の下でいかに実行されたかが具体的に語られている。
長期政権の本質と、国民の目に見える成果とは何かを考えるうえで極めて重要な証言である。

2019-07-09
従来の政権と違うのは、安倍内閣が基本方針で何をやるか明確に打ち出し、総理主導の下、一丸となって改革を実行してきたことです。
以下は月刊誌Hanada8月号に、独占インタビュー、野党共闘に日本は任せられない、と題して掲載された内閣官房長官菅義偉氏の記事である。
日本国民全員のみならず、世界中の人たちも読まなければならない。
最長在任期間の秘密
早いもので、私の官房長官在職日数は二千三百日を超え、これまでの最長記録(福田康夫氏の一千二百八十九日)の二倍の期間に達しようとしています。
安倍総理の通算在任日数も二千七百日を超えて歴代三位となり、二位の佐藤栄作内閣(二千七百九十八日)、一位の桂太郎内閣(二千八百八十六日)を上回る可能性が出てきました。
長期政権の秘訣は何か、とよく訊かれますが、政治主導で政治がなすべき役割を果たしてきた、という一言に尽きるでしょう。
従来の政権と違うのは、安倍内閣が基本方針で何をやるか明確に打ち出し、総理主導の下、一丸となって改革を実行してきたことです。
なかでも最優先してきたのは経済再生です。
具体的な経済政策として、総理が発案したアベノミクス、三本の矢を実行してきました。
政治には反対意見が付き物です。
経団連の米倉弘昌会長(当時)は2012年の衆院選前、安倍総理の打ち出した金融緩和策を「大胆というより無鉄砲」と批判し、経済の素人扱いでしたが、その成果はすでに実証済みだと思います。
自分たちで組み立てた政策を実行に移すために、安倍政権と考えの近い黒田東彦氏を日銀総裁に指名し、金融緩和を進める明快なメッセージを発しました。
同時に財政出動も、麻生財務大臣の下でしっかり行いました。
また、成長戦略の具体策として、観光立国を推進する旨、施政方針演説で総理が明確に打ち出し、実際に訪日客数を大きく伸ばすことができました。
農業改革も同様です。
経済状況を目に見えて好転させることができたのが評価されていると思います。
国民から見た政治主導
日銀法には「政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、
常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」(第四条)と規定されており、アべノミクスの下での経済政策については、最も重要である金融為替市場の安定のために、政治主導で財務省、金融庁、日銀の連携を強化し、その三者会合の下で市場をしっかり注視する体制を整えました。
また、安全保障分野でも、政治主導で必要な法律をきちんと成立させてきました。
具体的には、特定秘密保護法、平和安全法制、テロ等準備罪という、従来の政権では手掛けられなかった重要法案を、政治状況を十分に踏まえながら、しっかりと議論して成立させました。
さらに、外国人観光客の誘致についても、政治主導で取り組みを進めてきました。
政権発足当時の日本は、韓国よりも外国人観光客の数が少なかった。
その原因がビザにあることは明らかでした。
そこで、まずは韓国と同水準までビザ発給条件を緩和する必要があると考えましたが、「不良外国人の数が増え、犯罪が増加する」との理屈で、法務省と警察庁から猛反発に遭いました。
しかし安倍政権では、総理が明確に施政方針演説で「世界の人たちを惹きつける観光立国を推進する」と表明しましたので、私の下で、まずビザ緩和に慎重な姿勢であった当時の法務人臣と国家公安委員長に理解してもらい、その後、観光庁を所管する国上交通大臣と外務大臣も加わった計五人の閣僚で、わずか十分間で決めました。
その結果、外国人観光客が目に見えて増えたのです。
政治主導の大変わかりやすい例だと思います。
観光政策の関連では、私はかねてから、日本の免税品売り場の表示が海外と比べて少ないことにも疑問を感じていました。
海外に行くと、免税品売り場は至る所にあるからです。
調べたところ、免税品の数があまりに少ないことがわかりました。
主な対象は電化製品くらいでした。
そこで、外国人に売れ筋の化粧品、医薬品、酒、食品、果物など消耗品にも大幅に拡大するとともに、地方涓生の一環として、地域の特産品のほとんど全ても免税品にできるよう変えました。
これも、いままでできなかった政府判断の例です。
それにより、外国人の日本国内での消費額は政権発足前には1兆800億円でしたが、去年は4兆5,000億円に増えています。
このように、政治主導で決断したうえで、外国人観光客が明らかに増えたという「成果」が国民の目に見えていることが大事だと思っています。
この稿続く。

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