反トランプ報道の危険性――ワシントン・ポスト、CNN、NYタイムズが失った公正さ

2020年5月19日の産経新聞に掲載された古森義久氏の論文を紹介し、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、CNNなど米国主要メディアの反トランプ報道の偏向、トランプ大統領の支持率上昇、ギャラップ調査、そして日本メディアが米国の反トランプ・メディアに依存する危険性を論じる。

2020-05-19
皮肉にも、このワシントン・ポスト報道の翌日、世論調査の最古参、ギャラップ社が、トランプ大統領の支持率が同社調査でこれまで最高の49%を記録したと発表した。
以下は、今日の産経新聞に、「反トランプ報道の危険性」と題して掲載された、古森義久氏の論文からである。
最後の*以下の注は私。
これほど素直で主観的な新聞記事も珍しいと思った。
ワシントン・ポスト5月16日付の記事だった。
「トランプはコロナウイルスの猶予期間から利益を得ているが、永遠には続かない」という見出しである。
筆者は同紙の世論調査分析専門のデービッド・バイラー記者だった。
内容は、トランプ大統領の支持率がウイルス危機でも一貫して高いという最新の世論調査結果の報告が中心だった。
だが、その「解説」として、「トランプ大統領はウイルス対策で失敗を重ねているのだから支持率は本来、下がるべきだ」という、きわめて主観的な主張や、「まもなく必ず下がるだろう」という素直な願望が書かれていた。
トランプたたきを貫くワシントン・ポスト全体の偏向のわかりやすい展示として映った。
この記事の客観的な部分は、トランプ大統領の5月前半の支持率として、各種世論調査を総合するリアル・クリア・ポリティクス、RCPでは46%、前回の大統領選で最も正確な世論調査結果を出したラスムセン社が48%、反トランプ色が鮮明のCNNテレビの調査では46%という数字が出たことを伝えていた。
これらの支持率はみな、ウイルス危機の始まる前と同じか、あるいは上昇した結果だから、本来あってはならない現象だというのだ。
同記事は、特にトランプ大統領の経済運営についての米国民の現在の支持率が52%と高いことを指摘して、ウイルス危機での経済崩壊に近い環境では、さらに驚きだと強調していた。
この記事の解説部分には、その高支持率が悔しくて仕方ないという筆者の心情があらわだった。
反トランプ基調の同紙やニューヨーク・タイムズ、CNNの報道は、大統領の実質的な政策の内容や成功はほとんど取り上げず、失言、放言、側近の言葉との食い違いなどに焦点を絞っている。
だからそれを読めば、トランプ大統領の統治は失敗だとしか思えなくなる。
皮肉にも、このワシントン・ポスト報道の翌日、世論調査の最古参、ギャラップ社が、トランプ大統領の支持率が同社調査でこれまで最高の49%を記録したと発表した。
オバマ、二代目ブッシュの両大統領のこの時期より高い支持率だという。
この現象について、長年のメディア研究機関「マクローリン研究所」のジョン・マクロ―リン所長が論評した。
「民主党リベラル系の主要メディアは政治主張に引きずられ、事実の尊重が減り、一般国民の信頼を失ってきた。最近の当研究所の調査では『メディアはトランプ大統領についての報道で公正だと思うか』という問いにノーと答えた人が全体の48%で、イエスの42%を着実に上回った」
確かにワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、CNNは、トランプ大統領に対して、就任当初からまず「ロシア疑惑」についてクロと決めつける報道を続けてきた。
その後は「ウクライナ疑惑」による弾劾で、さらに同大統領の「悪」を強調してきた。
だが、いずれの場合も政権が倒れることも、傷を負うこともなかった。
となると、トランプ大統領を「悪」と断じるメディアの側に欠陥があるように思えてくる。
日本のメディアも「識者」も、米側のこれら反トランプ・メディアへの依存の危険性を意識してもよいだろう。
*NHKの報道部を支配している連中は、この記事を刮目して読まなければならない*
ワシントン駐在客員特派員。

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