讒言・タカリ・イチャモンの東洋――古田博司・藤井厳喜が論じた「前近代国家の見えない侵略」
2020年7月22日発信。月刊誌『WiLL』に掲載された古田博司筑波大学名誉教授と藤井厳喜国際政治学者の対談を紹介した章。中国、北朝鮮、韓国の政治文化、慰安婦問題、いわゆる徴用工問題、旭日旗、米朝関係をめぐり、「讒言・タカリ・イチャモン」と近代合理性の問題を論じる。
2020-07-22
本稿は2020年7月22日に発信した章である。
当時発売された月刊誌『WiLL』掲載の、古田博司筑波大学名誉教授と藤井厳喜国際政治学者による対談を紹介したものである。
中国による新型コロナウイルスをめぐる主張、北朝鮮による開城の南北連絡事務所爆破、韓国との慰安婦問題、いわゆる徴用工問題、旭日旗問題、米朝交渉などを通じ、「近代合理性」と国家の行動様式を論じた対談である。
以下の日本語本文は2020年7月22日の原文をそのまま掲載する。
【引用】
「百回ウソをつけば、それも真実になる」と信じ込んで、ただ人のせいにしているだけ。讒言で政治が動く歴史でしたからね。しかも無意識的な言動だから、余計に卑劣な印象を受けます。
【原文】
2020-07-22
「百回ウソをつけば、それも真実になる」と信じ込んで、ただ人のせいにしているだけ。讒言で政治が動く歴史でしたからね。しかも無意識的な言動だから、余計に卑劣な印象を受けます。
以下は、日本のメディアが伝えない、米大統領選はトランプ圧勝、と題して昨日発売された月刊誌WiLLに掲載された古田博司筑波大学名誉教授と藤井厳喜国際政治学者の対談特集である。
古田博司は世界有数の韓国、中国通であり、藤井厳喜は特に米国情勢について世界有数の学者である。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読である。
日本国民は今すぐに最寄りの書店に購読に向かわなければならない。
何故なら、彼らが語っている事が真実であるからである。
朝日新聞等を購読しNHK等の報道番組やトークショーを視聴しているだけでは全く分からない真実が満載されている月刊誌だからである。
リベラルな米国人は「バイデンしか候補がいないのか」と嘆いている……
前近代国家の見えない侵略
以下は前章の続きである。
讒言(ざんげん)・タカリ・イチャモンの東洋
古田 中国が「コロナは米国発だ」と言ったとき、「ああ、この国はやっぱり近代合理性を欠いているんだな」と思いました。米国は、西部劇の『真昼の決闘』に象徴されるように、侮辱されたら絶対に許さない国です。欧州も同じですよ。19世紀まで決闘の文化が残っていましたから。あのニーチェも鼻に銃弾がかすった経験をしている。フランスのスタンダールは逃げてバカにされましたが(笑)。そういう西洋人の歴史的矜持が、中国人にはわかっていません。「百回ウソをつけば、それも真実になる」と信じ込んで、ただ人のせいにしているだけ。讒言で政治が動く歴史でしたからね。しかも無意識的な言動だから、余計に卑劣な印象を受けます。*ここ数年、立憲民主党等の野党の政治屋達と朝日新聞等のメディアが行っている事は、讒言で政治を動かそうとして来たわけだが、彼らが皆、親中派、親韓派である事は単なる偶然ではないのである*
藤井 根拠も何もない、自分に不利だと思ったら、とりあえずウソをつく。
古田 東洋的古代性の表れです。特に中国と北朝鮮はひどい。韓国はまだ西洋社会と付き合っているので、相手の顔色を窺いながら(これを「ヌンチ」と言います)発言しているフシがあります(笑)。
藤井 その底の浅い韓国の近代合理性も、文政権と共に消滅しそうですね。
古田 北朝鮮にしても開城にあった南北連絡事務所を爆破したでしょう。金与正がなぜ、あそこまでやったのか。それは「女だからって舐めんじゃないわよ」という意味だと思う。
藤井 同感です。うちの事務所の女性アルバイトも同じ感想を言っていました。
古田 女性は丸ごと破壊する傾向があります。ほら、女性は一撃でふって未練を残さないでしょ。第二次大戦時、ソ連の女性パイロットが何よりも恐れられました。男性パイロットの場合、銃撃して敵機から火があがると、撃墜したと認識して攻撃をやめます。ところが、女性パイロットだと、火だるまになるまで撃ち込み続ける。男よりもっと大きな”全体的な性”なのですね。男性は部分にばかり興味を持ちます。これはジェンダー研究の上野千鶴子さんの業績ですけどね。
藤井 なるほど。
古田 表向きは同胞を取るか、同盟(米国)を取るか、その選択を迫った。でも、本音は金が欲しいだけ。南北ともに、ゴネるときは令をたかるときですよ。文在寅は、早速それに応えて、金正日時代に4億5千万ドルの裏金を北に送った朴智元を、爆破の翌日に大統領府に呼び、7月6日には国家情報院(旧KCIA)の院長に据えました。たかりに応えるという意思表示ですよ。すべて金。
藤井 慰安婦問題やいわゆる徴用工問題もまさにそうです。
古田 もう一つの手として、イチャモンがある。2019年、韓国の国会議員たちが、五輪で旭日旗の使用禁止を求める決議案を国会で採択しました。旭日旗は「軍国主義の象徴」だと。あれこそイチャモンの好例です。何の根拠もなしにイチャモンをつけるのはダメだということが、韓国人には理解できない。こういう事例は聖書にもたくさん出てきます。『旧約聖書の政治史』(春秋社、64頁)を参考にしてください。国家的イチャモンは近代合理性が確立する以前の国で起きます。
藤井 古田さんは以前、朝鮮王朝は困ったら遷延策(引き延ばし)に走ると指摘していましたが、今回は米国が北朝鮮に対して遷延策を実行しています。過去の米朝トップ会談で、トランプは「核を放棄したら、経済的支援をしよう」と提案しましたが、米国はそれ以上、北朝鮮に何も要求していません。次のトップ会談があるとしたら、北朝鮮側が妥協するか否か。その一点です。北朝鮮は自ら2020年の年末までに結論を出すと、デッドラインを決めてしまったので、それに苦しめられています。
古田 やっぱり近代合理性を理解していない(苦笑)。
藤井 米国からしたら、北朝鮮は「小さな躓きの石」、チャイナは「大きな躓きの石」です。大きなトラブルを取り除けば、自ずと、小さなトラブルも消える。無駄なエネルギーを北朝鮮に注ぐ必要はありません。
古田 当面は中国対策に集中すればいいのです。
この稿続く。